★猫の体温
猫の体温は38〜39度くらい。子猫はそれより少し高くて、老猫は少し低いそうです。
人間と同じで、風邪を引いたりなどの病気になると熱が出ます。
しかし慢性腎不全では通常発熱はしないらしい。慢性腎不全は病名というよりは身体の状態で(腎臓の機能が不全の状態。高血圧とか肝硬変と同じで病名ではなく症状・状態)、何か他の原因で突発的に熱が出ることがあっても、腎不全そのもので熱は出ないそうです。
いっちゃんは腎不全が進むにつれ、どんどん低体温になり、35度台のこともありました。冬には変温動物のようになってしまい、暖かい日は体温も高く、寒い日は体温も低くなってしまう。保温に気を配っても、なかなか安定しません。身体を暖めると38度、ちょっと熱すぎるかと調整すると4時間後には37度・・・といった具合です。
獣医さんからは、体温が37.5度〜38度の間なら大丈夫と言われています(これは腎不全が進んだいっちゃんの体温で、通常の猫の体温としては低い)ので、それを保つように心がけています。部屋と王様シェルター(猫こたつ)内の細かい温度調節は必須です。
★体温の測り方
☆耳や肉球を触る
猫の耳や肉球は普通はそんなに暖かくないものです。触って熱かったら発熱してる可能性あり。
☆人間用のデジタル体温計
お尻の穴に体温計を差し入れて測ります。水銀の体温計だと時間もかかるし、万が一割れたら大変なのでデジタルがお勧め。
1:猫さんに横に寝てもらう
2:体温計にオリーブオイルを塗る すべりを良くしてお尻の穴が痛くないように。ワセリンや潤滑ゼリーなどでもOKです。
3:しっぽをくいっと持ち上げる
4:なるべく息を吐くときに合わせて(筋肉が緊張しにくいから)、お尻の穴の入り口から真っすぐよりも、わずかに背中側に向かうような角度で体温計を進入させる。無理のない正しい角度なら、すっと入ります。
注:いっちゃんの場合です。他の猫さんにはやったことがないので、同じかどうか分かりません。
5:体温計の先っちょの銀色の部分が隠れるくらいまで挿入
6:測り終わったら、体温計をエタノールで消毒。
うちは体温計を猫専用にしてしまいましたが、もし人間と共用、あるいは複数の猫さんで使う場合には体温計の先っちょに被せるビニールがあります。
サランラップでもいいのかと思いますが・・・。カバーやラップを巻いたら、オイル塗り塗りね。
商品名:プローブカバー ビニールを剥がして使います。100枚900円(2003年10月現在)
取扱店:ポチの家
☆ペット用電子耳体温計
耳で一秒で測れます。欲しいけど値段が2万円前後(2003年10月現在)。
http://www.mimi12.com/
『ペット用体温計』で検索すれば、取扱店は他にも多数あります。こちらは1200円(2005年6月現在)
http://www.pet-ann.net/cat/c_kbox.htmlペット用耳体温計使用レポート〜リリアンさんより
私の場合一人で4にゃんですので、誰か手伝ってくれないと、お尻で測るのは難しいんです。
それに、1匹目が嫌がると後の子は絶対にNGだと思うし。 あと、もしも誰か病気だったときの感染が怖いですしね。
新入りのハッチ大王なんて、もうヨレヨレに弱っているのに、嫌なことだけは渾身の力を込めて抵抗しますので、獣医さんで測ってもらったときは奥様が保定して下さいましたが、やはり一人では無理です。
という理由でエイヤっと買いました。
誤差は3回測って0.2とか0.3ぐらい違う程度でしょうか。
1秒でピピッと音がして測定終了です。あっけないぐらい簡単ですよ。
耳の奥にサクッとはまらないと正しい温度が出ないので、そういう時はERRと出て教えてくれます。
コストですが、電池は5000回(または5年)使えると書いてありました。
電池が切れたら販売元で交換するしかないのがちょっと嫌ですねぇ…。
あとはレンズカバーの代金ですが、販売元のサイトで確認したところ50枚入り2835円となっていました。
1枚57円ほどですか。これはちょっと高いかも(^^;
☆人間用デジタル耳体温計
人間の耳なら一秒で測れて便利ですが、猫だと正確な数値が出にくく使えないようです。
しかしこちらも試してないので詳細は不明。どなたか使用レポートをいただけたらありがたいです。
★室温と湿度
かかりつけの獣医さんによると、猫にとっての快適な温度は20〜25度。人が快適な温度とほぼ同じということでした。しかし低体温になってしまったいっちゃんには、これでは寒すぎるようで、体温が下がってしまいます。だいたい25〜30度くらいがいいようです。ちょうどいい温度は猫さんによって違うので、それぞれの快適温度を捜してね。
湿度も人間に快適な50〜60%くらいが、猫にもいいらしいです。
★身体の保温・室内温度調整
☆一年中
☆マッサージ:身体は温かくても手足の先(肉球)が冷えていることがよくあるので、肉球近辺を重点的に手でマッサージ。
毛並み、スキンシップ(猫を安心させる)、血行促進(保温)、身体の痛みを和らげるなど全身マッサージの効果はいろいろあります。こちらも1日に何回もやっています。ただし猫さんが嫌がるときは無理にやらないこと。
猫にもつぼがありマッサージの仕方があるようですが、私はただ身体を撫でていただけでした。頭のてっぺんから足の先まで「気持ちよくなれ、元気になれ、暖かくなれ」と念じながら、優しく撫で撫で。
☆温度計:部屋と猫こたつ内部に温度計を置いて、常に適温になるように細かく調整。
☆春・秋
過ごしやすくて一番いい季節のように思えますが、体温、室温の調整が一番難しい。猫こたつの中が微妙に暑すぎて外に出てしまうと、部屋は微妙に寒すぎる。、猫こたつのスイッチを切ったりつけたり、こたつを切ってカイロを入れたりと細かく調節。
昼間は暖かくても朝晩に冷えるので、夜寝ている間の保温にも注意。一緒に布団に入ってくれればいいのですけど。
王様シェード |
☆夏
☆除湿:湿度さえ下げれば室温は30度くらいあっても、いっちゃんには暑すぎないようです。うちは前のエアコンが古かったため室温を下げずに除湿できるエアコンに買い替えましたが、除湿機でもいいのかも。
☆エアコンの風除け:エアコンの風が直接当たらないように、ソファに王様シェードを設置。
本来は冬用ですが、ハウス型やかまくら型のベッドを置いてあげてもいいと思います。風除けになるし、冷房が寒ければ自分で中に非難してくれる(と思う)。
☆冷んやりボード:大理石やタイル、アルミなど素材はいろいろありますが、冷んやりボードの類はいっちゃんには不向きなので買いませんでした。
お腹が冷える心配と、普段から軟らかいクッションやベッドの上にしかいないので、硬いものの上には乗らないだろうと思ったからです。
フロ−リングの床に直に寝転がることも絶対ない王様です。若い頃はたまにあったので、年を取ってからは関節や骨が痛くて硬いところには寝れなかったのかもしれません。
クリップで留められる小さな扇風機を、猫さんに風が直接当たらないようにして使っている方もいらっしゃいます。☆要点のまとめ:部屋(家)の中で、冷房の効いた涼しいところと冷房が避けられる場所を、猫さんが自分で無理なく移動できるようになっているといいのではないかと思います。
猫こたつの王様 |
ハウス型 モデルはラクシュミー |
☆冬
ひたすら王様シェルター(猫こたつ)の中にいます。暑くなると自分で外に出て涼む。
こたつに入っていても体温が下がってしまう時にはカイロを足します。
部屋の暖房は以前はストーブを使っていましたが、目の見えない王様が突っ込む危険があるため廃止。エアコンとこたつです。
乾燥が気になるので加湿器も使用。湿度50〜60%に設定。
★暖房について
☆ドーム・ハウス・かまくら型ベッド:夏は冷房の風除けになり、冬は保温効果がある。中にペット用ヒーターを入れられるようにコード穴が開いているものもあります。
まわりをすっぽり囲まれているので薄暗くてせまいから、猫さんが安心してくつろげそう。
いっちゃんは便秘でお腹マッサージが毎日の日課ですが、すっぽり型のベッドだと中に入ったままマッサージができないので使えません。代わりに夏はテントのようにソファに布を張り、秋・冬・春は猫こたつです。
☆ペット用ヒーター:電気使用。上に乗って温まる。
いっちゃんに買わなかった理由はいくつかあります。
○ほとんど動かずじっと寝ていることが多いので、低温やけどが心配。
○おしっこ・うんこちゃん・ケーを寝ている場所でしてしまうことがあるため、電気が心配。
☆保温マット:猫さん自身の体温で暖めるので電気は使いません。何種類か製品があり、呼び方はいろいろ。穏やかな暖かさで低温やけどの心配はなさそうです。
いっちゃんに買わなかったのは、この類のマットは直接上に寝ないと暖かくないのですが、上記のように、おしっこ・うんこちゃん・ケー・があるため、いっちゃんはペットシーツの上にタオル類を敷いて寝ています。なので保温マットの上に直接寝かせることができないので買いませんでした。☆人用ホットカーペット:猫さん専用なら、椅子に敷いて使うサイズのものが便利かも。
いっちゃんには不評で、使ってくれませんでした。
お手製かまくら&ホットカーペットでぬくぬく快適
ぱいなぽーさんちの「えび」ちゃん
☆名付けて「移動式住居・ちょっと遊牧民風ゲル」
全景 |
材料:
@ 針金ハンガー4本
A 暖かい生地(池袋のキンカ堂で160cm×100センチのボア生地980円でゲット。これを半分に切ってます)
B 梱包用のビニール紐(当然100均)
C ガムテープ(押入れあった)
D 洗濯バサミ(きっとどこにでもある)
作り方:
ハンガー2本を解いて円をつくり、ドーム型になるように十字に別の2本を渡し、紐とテープで固定。布をかけて洗濯バサミでとめるだけ。
使用感:
日中はホットカーペットをつけて外出しますが、晴れていない日はなかなか部屋の温度まではあがりません。
エアコンやオイルヒーターを併用すると電気がイカレてしまう危険性もあるので、専らホットカーペットの上にこのゲルをぽんと置いています。
中はいい感じのむんむんぶりと閉鎖感で、猫にはたまらないようです。
夜はかまくら型のドームハウスにすっぽり被せて、保湿UPアンド寝ぼけて蹴っ飛ばして壊れるのを防げます。
気になるジョイント部分。意外と安全 |
ゲルと猫の開き |
☆カイロ・湯たんぽ類:いろいろ種類があります。
○ペット用レンジでチン:レンジでチンすると5〜10時間くらいぽかぽか暖かいカイロ。猫さんが上で寝れる大きさです。
いっちゃんには使っていないので詳細不明。
○人用レンジでチン:人間用のレンジでチンして暖めて使う湯たんぽ。ジェル状で軟らかい。製品や使用状況により持続時間はいろいろですが、だいた3〜8時間くらい。大きさも製品によってまちまちですが、いっちゃんが上で寝れるほど大きいのはなさそうです。薬局で1000円以内で買えます。
こちらも使ってないので詳細不明。こだまさんちの「お嬢」ちゃん
チンしたばかりの時は気をつけたほうがいいと思う。
上にのれるから布を巻いてもかなり熱くなるので(暖めムラができるので、特に端っこの方が注意)、暖める時間を短めにするか、こまめに猫の身体の下に手を入れて温度チェックしないと低温火傷しやすいです。
5時間使用可能と書いてありますが、時間いっぱい暖めてないせいもありますが、もう少し短いようです。
それから、すぐに冷たくはなりません。なまあたたかい感じがかなり続きます。○使い捨てカイロ:手足の先を暖めたり、猫こたつでは充分体温を保てない時や、夏に部分的にほんのり暖かくしたい時に使う。布でちょうどいい温度になるように包んで、低温やけどをしないように身体にあたる場所をちょくちょく変えます。なにしろ、自分じゃほとんど動かないもので・・・。
カイロを食い破るイタズラ猫さん・テリーさんちの「まりちゃん」
ベッドから出て戻ってみると、茶色い物体と黒い粉がシーツの上に点在。
みると破けた使い捨てカイロと舌なめずりをするまり。
ネットをつないで中毒検索。成分を見た限り問題はなさそうだけど、心配で‥
獣医さんが答えてるのを見つけ一安心。
成分的には毒性は低く、心配はないんだけど、ただ口がまっくろなのは気になるだろうから(~_~;)、口のまわりを拭いて水を飲ませる程度で良いそうです。
冬になると問い合わせが相次ぐそうです。○ペットボトルにお湯:そのまんまですね。ペットボトルにお湯を入れて布で包んで抱かせます。
いっちゃんにこれは使ったことがありませんが、通院時にキャリーに入れる使い捨てカイロを切らしていたので、レトルト食品を温めて布で包んで使ったことはあります。持続時間が短いのが難点ですが、柔らかいしなかなかいい具合でした。
☆服:保温のため服を着せる方もいらっしゃいます。
いっちゃんは胴体に何かが巻きついているとなぜか腰が抜けた状態になり、ぐにゃぐにゃで立てなくなってしまうので(若い頃から)着せられませんでした。
☆毛布・掛け布団:なるべく身体の負担にならないように、軽くて暖かいフリースの切れ端やショールをかけています。空気が乾燥していていると静電気が起きるかも。
重いものは呼吸がしにくくなることがあるので、掛けないこと。
☆猫用こたつ:いっちゃん御用達。小春日和という製品を使っています。温度は中と強の2段階。掛け布団の下から手を入れてお腹マッサージもできます。中に温度計を入れてしょっちゅう温度を確認して調整。一箇所掛け布団を持ち上げて出入り口を作ります。目が見えないので開口部がないと自分で入れない、中の温度が上がりすぎたり乾燥を防ぐ、空気を循環させるなど理由はいろいろ。
付属の掛け布団の上からショールも掛けています。内部の保温効果を高めるためと、より暗くしてぐっすり眠れるように(失明する前ね)。
内部は、痩せて3kg前後のいっちゃんが中で充分寝れる面積ですが、高さが足りません。痩せたとはいえ、もともとの骨格は大きい王様なので、背中がぶつかって立ち上がれない。中で急に立ち上がって背中を擦りむかないだろうか、箱座りしているときに背中がヒーターと近すぎて低温やけどにならないだろうか・・・いろいろ心配になってしまい、ちょっと工夫をして使っています。
初めはソファに細工して猫こたつを持ち上げた状態にして高さを足していました。ソファをばらしてクッション部分だけで使うようになってからは、こたつの脚を上げ底して高さを足しました。
上げ底の方法はいくつか試してみましたが、一番安定したのは、ゴムの板(スピーカーの下などに敷く防音・振動吸収用)の上にハンドタオルをゴム板と同じくらいの大きさに折り、重ねて太い輪ゴムでくくる。それを猫こたつの脚に敷く・・・というものですが、猫さんが中で暴れるとずれてしまうかもしれません。ほとんど動かないいっちゃんでも、毎日上げ底の位置を直しています。できればゴム板をちょうどいい高さになるまで重ねて輪ゴムで固定し、猫こたつの脚の下に敷いたほうが安定すると思います。
上げ底した部分が段差になるので、猫こたつの中に敷くタオルを厚く大きめに敷き、段差ごとすっぽり被せます。スクープ!みみ母さんちの「みみ」ちゃん、小春日和の上で寝ていて低温やけどに!
みみは、コタツの上に寝ていて右前足にハゲ、肉球は赤くなり触ると痛がる状態でした。小春日和って「強」にすると結構熱くないですか?確か真冬で「強」にしてたと思います。そんなにひどくはなかったので、病院にはいってません。あと、スフィンクス状態(分かります??)で寝たりもするので、ハゲは、そのせいかもしれません。
写真:低温やけどが治りきらず「肉球痛いのよね〜」のみみちゃん
○現在は付属の掛け布団の上に、さらに掛け布団を足して使われています。小春日和の上で寝る猫さんには要注意ですね。
かもさんちのかもめちゃん
かもめちゃんは、乾燥防止のために小春日和の中におしぼりを入れてもらっています。
★正常値
猫の脈拍・心拍数は一分間に130〜160、安静時には120くらいが通常らしい。ただし個体差がけっこうあるようなので、普段の正常値を知っておいたほうがいいと思います。
★測り方
☆後脚の付け根の内側に指を当てて測る 人間の脈を、手首に指を当てて測るのと同じ要領。
いっちゃんはこれで測れますが、二代目ラクシュミーは脚にむっちりお肉が付いているので、よく分からない。
写真のピンクの丸の中あたりに指を当てます。
モデル:二代目ラクシュミー☆胸に手を当てて測る これも痩せ気味の猫さんでないと分かりづらい
☆胸に耳を当てて心拍を直接聞く
いっちゃんはされるがまま&喉をごろごろ鳴らさない猫なので聞こえますが、ラクシュミーは胸に耳を当てると盛大にごろごろ、私の頭をぺろぺろで、それらの音に邪魔されてよく分からない。
☆聴診器を使う 安いものなら1000円以内で買えます。これでも充分心音は聞こえるようです。もし心臓に雑音があったら、それも分かるのでいいと思う。ネットでも買えますし、うちはなぜか本屋さんで買いました。
いっちゃんの頃には持っていなくて、今のところは、らくとのお医者さんごっこ用です。
☆いずれの測り方でも15秒間数えて4を掛ける、30秒間数えて2を掛けるでオッケです。
★正常値
1分間に15〜30回くらいのようです。脈拍と同じく個体差がありますので、普段の正常値を知っておくといいと思います。
★測り方
横になって寝ている猫さんのお腹の上下運動を数えるだけ。15秒数えて4を掛けるか30秒数えて2を掛けます。