| どうもはじめましてみっちょんさん。49番と名乗るでしゃばり獣医師です。 まず、獣医の言うことだからとすべてを信用なさらないでください。獣医でも考え方というのは千差万別です。あくまでひとつの意見として捉えてください。
心配される気持ちはわかりますが、獣医師として提示された数値を見る限りは完全に腎不全ではありません。(これはどの獣医師でもそういうと思います) ですが、初期の腎不全は血液検査ではわかりません。 ということはどんな猫にも腎不全の可能性はあるということになります。 ご存知だとは思いますが、腎不全でBUN、CREが上がるときというのは75%以上腎臓の機能が失われているときだと言われています。例えば60%腎臓の機能がやられていても血液検査で異常は検出されません。ですが、この猫ちゃんが腎不全になるのは時間の問題だということです。
(なお、血液検査の基本数値というのは機械のメーカーによって多少の差があります。) BUN、クロールには全く問題ありません。 CRE2.2というと多少高い気がされるでしょうが、日々の変動、個体差、前述の機械による数値差、加齢による上昇(これは腎不全初期と言えなくもないですが…)だと思います。 ヘマトクリット34も多少低い気がされるでしょうが、猫の平常値は30〜45で、腎不全によって貧血が出るときというのはBUN、CREが当然のごとく上昇します。貧血もヘマトクリットだけで測れるものではありませんから、赤血球数、ヘモグロビンなどの値を総合的に判断します。 ナトリウム139は平常値(150前後)を下回っていますが、腎不全の場合、特に問題になるのはカリウムで、ナトリウムは変動の大きい値であるのに加え、異常値が出るときはすぐに体に異常が出ます(アシドーシスという状態)ので、まず今回は心配はありません。
腹部を触診して、腎臓萎縮などがあれば発見することもできるでしょうが、現在の獣医学で簡単に初期の腎不全を発見することはほぼ不可能だと言われています。 どうしてもというのであれば、血圧を定期的に測り、腎不全の可能性を探るといった方法もありますが、どこでも血圧が測れるわけでもありませんし、測るのに毎回麻酔が必要と言われれば、誰もがやりたがらないのは必然であるといえます。 なので、腎不全を早いうちに発見するために、年に2、3回は血液検査をしましょうと、最近の獣医は言うのですが、血液検査もそう安くないのが現状です。
またどうしても心配であれば、今のうちから療法食を食べることが一番でしょう。 塩分を多量に与えると、猫の腎臓はどんどんやられていくと言われています。ということは、過剰の塩分は猫にとって毒以外の何者でもないということが言えます。 ためしに初期の腎不全用のg/dや腎不全用のk/dを食べさせてみたらいかがでしょうか?猫ちゃんが好めば、それを今までの食事に混ぜて与えるだけでも多少なりとも腎不全予防にはなると思いますよ。
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