03月01日(土)  寝っぱなし
 8:30amに先生から電話。 今セットしてある分が終わったら、流量20mlで夕方7時まで(約10時間)流すようにとの指示。

 朝からずっと寝っぱなし。たまに寝返りを打たせる。ご飯も全然食べないので、チューブの栄養剤と中トロをすりつぶしたのを練り合わせてシリンジで少しだけ口に入れたり、昨日先生が持ってきてくれたお水で溶いて使うウォルサムの栄養剤を舐めさせたり。どれも嫌がる。ご飯を食べないときは吐き気があるときなので、結局、栄養剤は常に無理強いになってしまう。涙をぼろぼろこぼしながら、必死に手を振り上げて抵抗する姿をみると、くじけそうになる。

 夜になって、始めてご飯を食べてくれた。18g。悪くない。うれしい。猫神様に心の中でありがとうとお礼を言った。

自宅静脈点滴2日目
9am〜7pm 流量20ml 総量200ml

食べないため夜の分から点滴パックの変更。ソルラクトからソルデム3へ。ブドウ糖が入っているためカロリーが補える

7pm〜翌9am 流量10ml 総量140ml

03月02日(日)  採血 元気そうになってきた
 朝起きてすぐ枕元のいっちゃんを見たら、箱座りしたいっちゃんも私を見ていた(ように思う)。あれっ、なんか元気そうな感じ。新鮮な光景だなあ・・と思ったら、いっちゃんの箱座り姿を久しぶりに見たのだった。ここのところずっと、ごろんと横に寝そべってばかりだった。皮下輸液のときに、手で支えて一回立たせてから背中を押して箱座りさせても、私の両膝で押さえておかないと、すぐにぐにゃんと横にくずれてしまっていた。それが普通に自分で座ってる。心なしか顔つきも気分が良さそうで、さっぱりした表情に見えた。眼が合うと(見えてるみたいな表情だった)ご飯ちょうだいって顔をした・・と勝手に解釈をして、猫缶の朝ご飯。8g食べてくれた。

 昨日と同じ8時半に先生が来た。今日は採血をするので。いっちゃんを押さえる係りの旦那さん先生も一緒だった。天気が良く晴れていたので、部屋の中が明るくて良かった。採血日和だ。

 先生達が帰られた後、私は仕事に行へ。ぽかぽか暖かい天気のせいか、いっちゃんの調子の良さそうな顔を見たせいか、スタジオに行く道中も心が軽くて、にたにた笑ってしまいそうだった。危ない人にならないよう気をつけなくちゃ、うふ、などと浮かれていたら、道に迷って遅刻した。

 帰宅6pm。朝は活力ありそうな顔&様子だったのに、帰ってきたら横に寝てぐてっとしてた。

 ご飯。猫缶、6gしか食べてくれない。昼間もほとんど食べなかったとくりくりから聞いた。また調子悪くなっちゃったのかと、ちょっと暗くなった。

 まあいいや、しばらくしたらまた食べさせてみようと思っていたら、8:45pm、自分から、置いてあったなまりのお皿に顔を突っ込んで食べ始めた。けっこうな勢い。びっくり&うれしい。

 夜中にこたつで寝ていたいっちゃんの口元になまりのお皿を近づけたら、はぐはぐ食べた。おお、手や指からじゃなく、皿からでも食うのか。あまりに久しぶりのことなので、忘れていた。考えてみたら、つい最近まで私達が寝ている間や留守中は、自分で起きてきて、用意してあるご飯をお皿から食べていたんだしなあ。なぜか誰かが起きて家にいると絶対自分から食べないが。いや、絶対でもないか。たま〜にカリカリ食ってたな。

 夕方7時近く、先生から電話。特に変わりはなく大丈夫そうなことを伝える。今日の調子良さそうな様子とは裏腹に、朝、採血した血液検査の結果はあまり良くなかったことを聞いた。電解質はかなり正常値に近づいてきたけど、腎臓、肝臓の数値はほとんど変化がないらしい。良くなるのはこれからだと思うことにする。

自宅静脈点滴3日目
9am〜4pm 20ml/h 総量140ml
6:30pm〜翌8:30am 10ml/h 総量140ml

03月03日(月)  ぐったり&食べない、様子が変 
 今朝はだるそう。横に寝てぐったり。

 8:30amに先生が来てくれた。翼状針を取り替えた。

 ご飯。朝起きてすぐ、なまりのお皿を口元に持っていったらはぐはぐと少し食べてくれて、11amにも猫缶を4gだけ食べた。最初あげた猫缶をいやいやしたので、ダメかもと思いながら新しい違う猫缶を開けたら、食べてくれた。ご飯によるんだなあ。ちょっとずつでもいいから、とにかく食べてくれ。

 今日は食欲がなさそうなので、お刺身を買いに行った。いっちゃんを1人で置いていくのは不安だったが、少しでも食べそうなものを仕入れたい。中とろと鯛で1500円。まぐろは冷凍ではない、いいやつらしい。

 中トロのお刺身をすり鉢ですってペースト状にして鼻先に持っていく。くんかくんかして、口をくちゃくちゃさせて、それから食べた。というか指先についたのを舐めた。ほんの少しのペースト状の中トロを飲み込むのに、喉がごきゅん、と鳴った。こんな音を聞いたのは始めてだった。3〜4回ぺろぺろと舐めてくれたが、その度に喉が大きい音で鳴る。くりくりがビールを飲んでるときみたい。

 ちょっと食べてすぐいやいやが始まり、頭がしゃっくりしてるみたいにかくんと定期的に動き出した。すわ、痙攣発作かと思いきや、2〜3分で治まってほっとした。枕を見たら、涎が一滴ついていた。これも普段はないことだ。顔を覗き込んだら、洟水らしきものが鼻の下に付いていた。濁ってちょっと粘り気がありそうなやつ。いっちゃんの洟水を見たのは初めてだとくりくりに言ったら、そんなことはないと否定されたが、どちらにしてもめずらしいことだ。

 その後も1〜2時間おきにお刺身をあげた。猫缶は拒否される。お刺身も食べないときもあるが、少しだけぺろぺろしてくれるときもある。食べるたびに喉がなる。もういらないってなった時、突然王様シェルターの中で立ち上がり、口をくちゃくちゃさせたりもする。吐くかと思ったが、大丈夫だった。横になっていても、ときおり口をくちゃくちゃさせる。やっぱり気持ち悪いのかな。

 ソファの前のトイレに入って、いつもなら「終わったよ!おむかえ!ぎゃおす!!」と鳴くのに、何も言わないで黙っている。どうするのかと思って見ていたら、そのままトイレの中で横になろうとした。それが3回あった。おいおい。

 ちゃんとご飯を食べないので、チューブを舐めさせた。膝の上に抱っこして、口の周りにぬりぬり。手を伸ばして必死の抵抗。元気じゃん。・・と思っていたら、ほんの少し舐めさせたところで、いっちゃんの身体がぴくんぴくんと動き出した。痙攣じゃなく、しゃっくりのときの自然に身体が動くような感じ。膝の上に乗せているので、よく分かる。痙攣じゃないが、これが痙攣につながったらと思うと怖くなって、チューブも早々に中止した。

 夕方先生から電話。ご飯もグラム数を計れないくらいしか食べないし、様子が変な事を伝えた。強制給餌ができないのなら、鼻からチューブを入れて栄養を胃に直接流し込むしかないと言われた。強制給餌はできないというよりも、無理な気がする。何回かやったことあるが、吐いてしまう。入れても吐いてしまうなら、無駄に体力を使わせて、胃を荒らして、苦しい思いをさせるだけだ。やるときも吐かないようにほんの少量にしている。それがきっかけになってか、やけくそになるのか、少量ご飯を口に突っ込まれた後で食べ始めることもある。ものすごく嫌がるときは吐き気が強いんだろうと思いやらない。こういうことが先生にちゃんと説明できない。どういう風にいったらいいか、なにから説明したらいいかと頭が混乱してくる。

 しかし鼻からチューブは止めたい。気持ち悪い時にどんどこ胃に食べ物を入れられて、吐いてもまた胃の中にどんどこどんどこ。拷問の気がする。いっちゃんの生命力にかけて、自分で食べるのを期待する。先生は、吐き気はずっと付きまとってるものだし、寝たきりだし、とにかく食べさせないといけないという。それは分かる。トイレは自分で行くといったら、それでも寝たきりです、と言われた。先生にしてみたら、強制給餌はかわいそう鼻からチューブもかわいそうで、そのくせ具合が悪そうだと訴える私に少しいらいらしたのかもしれない。

 電話を切った後考えてみたが、鼻からチューブは選択肢に入らない。もしそれでいっちゃんが回復して、また自分でご飯をおいしく食べられて、何ヶ月か延命できるなら(苦しくなくね、もちろん)やるが、そうじゃない気がする。鼻からチューブを入れられて最後まで苦しい思いをさせて終わってしまうかもしれない。できるだけ穏やかに逝かせてやりたいと思っていたが、まったく反対になってしまう。せめて静脈点滴だけにしてやりたい。点滴の針を入れるときは痛いだろうが、やっていれば少しは楽だろうから。チューブは楽の反対の気がする。私が鼻にチューブを入れられたいっちゃんを見たくないからそう思うのだろうか?本当にいっちゃんの事を思っているのか、自分のエゴなのか区別が付かない。

 いくらちゃんと食べてないといっても、先週の日曜日からうんこちゃんが出ていない。一週間以上だ。お腹を触ったらでかいのがあった。すげーでかい。出す力はあるんだろうか?お腹をそっと撫でてみた。いつものうんこちゃんマッサージよりうんとそっと撫でた。3分もしないうちにガバッと起き上がり、こたつから出たのでうんこちゃん来たか!?と思ったが、様子が変。息が苦しそう。前庭に座って口をちょっと開けて、呼吸が早い。うわー、変だよ。どうしよう。ちょっとお腹を撫でただけなのに。その息が苦しそうなのは5分足らずで治まったので、そっとこたつに戻した。何もなくて良かったが怖かった。ちょっと様子が変だとすぐ“痙攣発作”と思い怖くなる。もううんこちゃんはあきらめた。明日病院で先生に相談する。

 夜、こたつからむくっと起きて出てきた。なんの用事か分からない。お膳の前あたりに突っ立ってる。なまりのお皿を嗅がせたら、ちょっと食べた。中トロをあげたら、これも立ったまま食べた。今日の中で一番いい食べっぷりだった。すぐ終わっちゃったけど。

 そのあとまたこたつから出てきて自分でトイレに入って、たっぷりおしっこして、迎えに来いぎゃおすと鳴いた。いっちゃんの声を今日始めて聞いた。ちょっと気分が良くなってきたみたい。最初こたつから出て来たときは興奮状態に見えて怖かったが。トイレをしたら落ち着いた。

 眠りっぱなしだった昨日とは打って変わり、今日はあんまり眠ってないみたい。横になってても眼を開いていることが多かった。しかも目つきがうつろ。眠ってても浅い眠りのようだ。
 
自宅点滴
9am〜6:30pm 流量20ml/h 総量130ml

7pm以降の点滴はお休み。脱水症状はだいぶ改善されたはずだし、やりすぎると今度は血液が薄くなってしまうから。

03月04日(火)  通院 2.5kg 36.1℃ うんこちゃん&ケー 自分から食べだした 
 6am頃、いっちゃんがお水を飲む音で目が覚めた。点滴を始めてから全然お水を飲んでいなかったが、昨日の夕方にはずしたら飲みだした。いっちゃんのお水を飲む姿を見てぴちゃぴちゃいう音を聞いていたら、ちゃんとしてる、まだ大丈夫だという気がしてうれしかった。

 7:30am けっけっが聞こえた。いっちゃんがトイレで吐いている。背中をさするくらいしかできない。点滴を始めてからは吐いていなかったのに、止めたとたんに吐いた。2回ケーっとやったが、何も出なかった。胃の中空っぽ。吐き気が一段落したようなので、抱っこしてこたつに戻した。

 トイレをみたら、黒い粒が・・。うんこちゃんだった。小指のツメほどのカチカチが1個だけ。ふんばりゲロだったのか?昨日のたった3分足らずのお腹マッサージが刺激になったのか?もしふんばりゲロなら、そのままにしておいたらまたふんばって吐く。よし、出そう。王様シェルターに手を入れてお腹マッサージ。そっとそっとうんこちゃんを撫でる。昨日より下に降りていて、もう骨盤の中にある。これじゃ便意くるよね。マッサージ開始から10分ほどで、いっちゃんが王様シェルターの中に寝そべったまま、ふんばってくれた。排泄までの力はやっぱりなさそう。肛門が開いたところにオリ−ブオイル綿棒をいれてかき出した。トイレにあったのはカチカチだったけど、こっちはそんなに硬くなってない。巨大なひと塊と思っていたが、小さいのが、ひっつきもっつきしていた。3個かき出した。まだあったが、いっちゃんがふんばるのをやめてしまったので終了。だいぶ疲れたようで、それ以上は無理っぽかった。

 8:30am、また吐いた。空砲でした。空腹ゲロか?お刺身を拒否されたので、そのまま病院へ。吐いたばかりで自転車シェイク。ごめんよ。この前からいっちゃんはバッグの中で箱座りしなくなった。横にごろんだ。それだけだるいんだろうな。

 9am〜10am 病院に一番のり。体重2.5kg、体温は36.1℃。人間の平熱より低い。先生にうんこちゃんのことを報告。「出たんですか」と驚いていた。ね?いっちゃんはまだまだ大丈夫だよ先生、となぜかいばりたい気持ち。

 今日は点滴のために入れっぱなしになっている留置針(プラスティックの管らしいけど)を右手から左手に差し替える・・はずだったが、失敗した。1回目:左手に刺そうとするがだめ。2回目:左脚の太ももにトライ。だめ。3回目:もう一回左手にチャレンジ。またもや失敗。ここで先生から「今日は止めておきましょうか」のお言葉。針を3回も無駄に刺されてひやひやしていたので、ほっとした。
 「今の所、まだ使えないでしょうか」と聞いてみた。私の眼にはむくみもなく、なんともないように見えた。大丈夫そうなので、あと2日、同じ血管から点滴することに。

 検査のために採血だけした。いっちゃんは針を刺されているときは騒がない。押さえつけられて手脚をいろいろいじくられている時に騒ぐ。ぎゃおすぎゃおす言うのも必死に猫キックを繰り出そうとするのもまだ元気がある証拠だ。いっちゃんは血管が少し細くて、さらに年のせいで血管の弾力がなくなっているので針が刺さらないそうだ。

 よくネットの日記などで、点滴のために手の毛を剃られてハゲになったというのを読むが、いっちゃんはハゲにされないでちゃんと刺してもらってる。手足の毛が白いので、消毒綿でびしょびしょになるまで拭くと下の皮膚や血管まできれいに透けて見えるのだ。

 処置の前に先生とお話。一昨日の血液検査での結果、腎臓の数値は下がるどころか上がっていた。もうこれ以上、点滴しても改善は望めないかもしれない。点滴を続けるか止めるか訊かれた。点滴をしている最中は吐かなかったのに、止めたら吐いた。やっぱりしていたほうが気分はいいのかもと先生に言うと、電解質は正常になるからそれはあるということ。点滴を気にする様子はまったくないし、続けてくださいとお願いした。

 残された選択は、腎臓移植と人工透析、腹膜透析の3つ。腎臓移植や人工透析をするなら大学病院へいくことになる。移植は予後があまり良くないので一般的な治療としては広まっていないと聞いた。それ以前にいっちゃんに麻酔は無理だと思う。先生もそれに同意。人工透析も身体に大量の血液がないとできないらしいのでこれも無理。残ったのは腹膜透析。痛いですよねと訊くと否定しなかった。そんな痛い怖い思いをさせて、それであと1年とか延命できるならやるけど、そうは思えない。できても2〜3日じゃないだろうか。それならやめたい。家でできるだけ穏やかに過ごさせてやりたいと言った。先生はうなずいていた。

 10am 帰宅してすぐ点滴開始。20ml/h。そのあとすぐ“ご飯”という顔をしてる気がしてお刺身をあげた。8g、ぺろぺろといい感じに食べた。うれしい。

 11:30am 先生から電話。今朝の血液検査の結果、電解質がまた異常値になっていたので点滴パックを交換するという。12時になったら先生が持ってきてくれると言ってくれたが、そのためだけに来ていただくのは申し訳ないので、自転車すっ飛ばして取りに行った。いっちゃんはちょうどお刺身食って爆睡中だったので大丈夫そうだったが、全力疾走だ。

 12pm 点滴パック交換 流量を15ml/hに変更。体重が減ったからという先生からの指示。

 午後からご飯を食べなくなった。またまた自転車暴走族になって魚屋さんまでお刺身を買いに行った。魚屋さんに“猫用なんですけど”と事情を説明。おっちゃんは「うちにも15歳の犬がいた。死なれると辛くてもう飼えない」などと話してきて、泣きそうになった。そのわりには「猫用だから最少量で」という要望には答えてくれない。いや、あれでも精一杯答えてくれたのかな?中とろ2切れは売れないらしい。あじも丸々1匹。おばちゃんが「半分?」と訊いているのに、おっちゃんが「いや、1匹でいいよ」などと答えていた。半分でいいってば。

 せっかくのお刺身もいやいやばかりで食べない。たまにぺろっとしてくれたけど。チューブ舐めさせたりお刺身を強制給餌したりで、少しずつ食べさせた。1時間おきくらいにやっていたが、そうしょっちゅう無理矢理食べさせるのもかわいそうになってきて、夜からは2時間おきにした。私はすぐくじけて、かわいそうになってしまう。

 5:30pm ご飯の用意をしていたとき、部屋のほうを振り向くと・・いっちゃんが点滴のチューブをいっぱいに引っ張って、こっち向いて立っていた。わ、びっくりした。トイレだった。点滴が無事か確認した。大丈夫だった。それからはご飯つくるのもやめた。

 1人のときはお湯を沸かすくらいで、ずっといっちゃんが見えるところにいる。そのためにパンとか買ってある。自分のご飯なんてどうでもいい。くりくり用の食事の支度で台所にいたときも、こんなことどうでもいい、部屋でいっちゃんのそばにいたいと思っていた。

 10pm 王様シェルターから出てきたが前庭でよろけて転びそうになった。はっしと抱きとめたが、ご飯に突っ込みそうだった。足場がふかふかでよろけただけか?それなら前もあった。まさか立てなくなった?怖い。抱いてトイレに入れてやったらおしっこしたが、お尻をちゃんと持ち上げていられなくて砂にくっついている。終わったあとまた抱っこしてこたつに戻した。足におしっこで半分溶けた砂がくっついて汚れてたので拭いた。

 11pm、いっちゃんが鼻をくんかくんかさせているのに気が付いたくりくりが「めし食うか」と訊いた。私もなんとなく食べそうな気がしたので、お膳に用意してあった焼きかつおのお皿を顔の前に持っていったら、なんとはぐはぐ食べだした。1時間前にはやっと2g、無理矢理口に押し込んだのに。焼きかつおは噛まなきゃならないので食べるのにちょっと疲れるみたい。噛まずに食べられそうな猫缶をあげたら、7g食べた。なまりは4g食べた。すごいぞ、いっちゃん。さすがだ、王様。自分から食べる気力があれば大丈夫。

自宅静脈点滴
10am〜12pm 20ml/h 総量40ml
12pm〜7pm  15ml/h 総量105ml  点滴パックを変えた 血液検査のため電解質がまた異常値になっていたため 同じソルデム3だが、電解質を添加してある
7pm〜     10ml/h

03月05日(水)  自分からお膳のご飯を食べた 
 8:30am 先生が二人でいらっしゃる。すごいなあ、いっちゃん。毎朝先生を呼びつけてる。「おまえが来い。」って感じ。

 さて、先生が二人で来たからには採血です。昨日も病院でしたよー。採血で貧血になっちゃいそう。プロの先生がやってることだしとは思うけど、信じてるけど、血を取られてるいっちゃんに心の中で「ごめん」と謝る。

 採血中のいっちゃんは、猫キックも繰り出さず無抵抗で、押さえられても針が刺さったときも声もあげなかった。昨日もその前も猫キック&「離せこら、何すんじゃ」の怒りの声をあげてたじゃないか。なんでそんなにされるがままなんだ。少しくらい抵抗しろよ。悲しくなるじゃないか。前回、家で採血された時、いっちゃんを押さえつけていた手が離れたとたん、自分で起き上がってすたこらと王様シェルターに歩いて帰ったのに。今日は手が離れても、ぐたっと床に寝たままだ。こんなんで大丈夫なんだろうか?そんな猫じゃなかったじゃないか。

 先生に腹膜透析について聞いた。お腹に太目の注射針を刺して、液を入れて、それに老廃物などの悪いものを吸収させたのち、またお腹から抜く。簡単にいえばそんな感じ。人間の人工透析みたいに隔日くらいでやらなきゃいけないのかと聞いたら、体調が悪くなってきたらで、個体差があるとのこと。けっこう時間がかかるので、最初のうちは病院へ何時間か預けることになるそうだ。

 リスクとしては感染症。通常なら問題ないのだが、免疫力が落ちているのでなりやすい。まちがえて内臓に針を刺しちゃうことはないのか?絶対にないとは言えないがまれだそうだ。ネットでは情報がばらばらだったので、直接訊いてみてよかった。激痛ではなさそうだが、長時間押さえつけての処置になるようなのでストレスはかなり大きそう。それをへたしたら1日おきにやらなきゃならない。

 ・・・う〜ん。点滴なら自分もやったことがあるので、痛さやどんな感じかなどおおよそわかるのだが、腹膜透析は想像がつかない。でも怖いだろうなあ・・。病院で、私はそばにいないし、お腹に太い針をさされて。痛さより怖さで参ってしまいそうだ。しかも延命できるかはやってみないと分からない。まだ少し迷っているが、おそらくやらないだろうな。家で穏やかに寝かせておいてやりたい。いっぱい撫でて安心させてやりたい。
  
 10am いっちゃんをくりくりに頼んで私は仕事に。仕事中、床に無抵抗で横たわってるいっちゃんの姿を思い出した。いかーん!

 お昼を食べながらみんなでしゃべっていたときのこと。モデルさんがエステに通ってて、80万円のチケットを買ったそうだ。それを聞いてみんなそれぞれ、もし自分なら80万あったら何に使うかという話を始めた。私は心の中で、80万あったらいっちゃんに・・いっちゃんに・・・あれっ?いっちゃんに買ってやれるものがないと気がついた。おいしいお刺身だってもうほとんど食べてくれないし、何万もするキャットタワーを買っても遊べない。いくらお金があっても、いっちゃんを喜ばせることができない。今できるのは、そばにいて撫でたり話しかけたりすることだけだ。悲しい話だな。

 そのせいってわけではないが、帰る途中で見かけたクッションをいっちゃんに買った。ピンクで四隅にいちごの刺繍がある。10cmくらい厚みがあって、低反発ウレタンなのでふかふかしてないから、先生が来た時に診察台代わりになりそう。マットは敷いてあるが、いっちゃんを床に寝かせるのはなんとなくいやだったし、少し高さがあったほうが先生も処置をしやすいと思う。

 クッションを買ってから思い出したが、いっちゃんには80万円どころじゃない医療費がかかってるんだった。まあいいや。病院とかこんなクッションとかでも、お金を使えるのは幸せだ。だって死んじゃったら一銭だっていっちゃんのために使えない。

6:45pm 朝のぐったりがあったので、びびりながら帰宅したがわりと元気そう。ほっとした。
7:30pm 猫缶4g 最初の一口は強制、あとは指から
8:30pm なまり2g 自分からお膳で
9:30pm またなまり こたつから半分出て立って食べた 計れないほど少なかったが、勢いは良かった
10:30pm 猫缶 最初の一口は強制、あとは手のひらから

 点滴のチューブに気泡があったので、一回翼状針を抜いて空気を抜いた。ちょっとくらいなら空気が入っても大丈夫と聞いていたが、やっぱり怖かった。

 今日も顔と身体をお湯で拭いた。特に目の下は、涙が出るせいですぐがびがびになってしまう。涙に見えるが、目やになのかも。

 何回かくしゃみして洟水たらしてた。まさか風邪?

 トイレには立って自分で行ける。昨日のはただよろけただけのようだ。

 吐き気はなさそう。

点滴 一日中10ml/h ソルデム3+電解質 今朝の血液検査の結果でまだ電解質値が異常だったため昨日のパックを引き続き使う

03月06日(木)  首から採血 
  私が寝ている時に、いっちゃん、トイレへ。布団の中から見ていたら、ちゃんと自分で入って自分で帰っていった。猫コタツにもぐりこんだのを確認して私もまた寝た。

 仕事に行く支度をしていたとき、いっちゃんが王様シェルターから出てソファを降りて右に、台所のほうにチューブ引きずったまま曲がってきた。トイレかと思い誘導して入れてやったが、おしっこせずに突っ立ったままなのでソファに戻した。

 直後、えずきだして2回ケー。泡ぶくぶくの胃液を吐いた。一瞬、空腹ゲロかと思い、えずきだした時に急いで猫缶を差し出したが間に合わなかった。あとから冷静に考えると空腹ゲロではなかったと思う。

 王様シェルターで箱座りしていたとき、顔がまっすぐ前を向いた状態から左を向いて、まっすぐに戻って、また左を向いてというのを繰り返していた。これも神経症状か。

 先生が来る前に家を出て帰りは1amだったので、詳しい様子はわからない。以下はくりくり談。

 昨日、私が買ってきたいちごクッションは、りっぱに診察台として機能したそうだ。いちごちゃんon the いちごクッション。

 留置針を今日交換するかもと言っていたが、大丈夫だったので換えなかったそうだ。

 採血を脚からしたが、血が足りないからともう片方の脚からも採ろうとしたが、ちょうど注射器が入った時にいっちゃんが動いてしまったので、首から採ったそうだ。首から採血?!ちょっと怖い。いっちゃんが動いたといっても暴れたわけではなく、ちょうどたまたま動いてしまっただけのようだ。
 最近の無抵抗ガンジーいっちゃんに慣れてしまって、押さえていた旦那さん先生、油断したかな。

 洟水は、合併症かもしれないと言われたそうだ。何!?合併症?!いやな響きだ。くりくりに聞いても、詳しいことは聞かなかったので分からないと言われた。聞いてよ!もう。

 ご飯は、 お膳に置いてあるなまりを何回か自分から食べたそうだ。うれしいお知らせ。

03月07日(金)  通院 2.55kg 36.7℃ 留置針交換 
 今日は病院で留置針を変えてもらう日。私は仕事なので、くりくりに連れて行ってもらう。

 前回、3回も刺したあげく新しい針が入らなくて結局換えなかったので、ものすごく心配だった。しつこいくらいくりくりに頼んで出かけた。家にある氷川様のお札を拝んで、隣の神社ではお賽銭をあげてお参りして、いっちゃんの無事をお願いした。

 1:30am、帰宅。病院での話を聞いた。体重は2.55kg、体温は35.7℃。35.7℃?!それって危なくないか?!人間より低いよ。!!

 血液検査の腎臓の数値は悪くなかったこと、貧血もそれほどひどくないこと、自分からお膳のなまり、なんとかりかりまで食べていたことなどを聞いた。それは素晴らしいニュースだ。

03月08日(土)  うんこちゃん&ケー 自ら栄養チューブべろべろ 
 今日も採血。無抵抗主義のガンジーいっちゃんでした。昨日の体温35.7℃について聞いたら、36.7℃の間違いだった。それでもまだ十分低いけど、1℃違ったら大違いだ。もう、くりくり、勘弁してよ。

 自分からお膳のかりかりを食べているのを目撃。喜びの舞いです。焼きかつおも何回か自分からお膳に食べに行く。すごい。確実に元気になってきてる。点滴、あきらめないで続けてよかった。いっちゃん、ありがとう。神様、ありがとう。

 夜、うんこちゃん。かちかちのが出た後、軟らかめの大きいのが出た。色がいつになく黄色。栄養チューブの影響かな。やっぱりケーはしてしまったが、なるべくお腹に物が入ってなさそうなときを狙ったので、空砲だった。食べたものを吐かないのはいいが、胃が荒れないかと心配。所要時間1時間半。

 洗面器でお風呂。顔のあちこちに付いた栄養チューブとか、お尻、抗生物質の軟膏で固まってしまった背中の毛など。

 なぜか今日から、栄養チューブを自分からべろべろ舐めだした。昨日までは無理やり口に塗りつけて舐めさせていたのに。採血のときの無抵抗主儀と言い、自ら栄養チューブべろべろといい、都合のいい王様になったもんだ。

03月09日(日)  栄養チューブ大好き
 今日はちゃんと自分で歩いてトイレに行っている。おもらしなし。トイレの外にお尻がはみ出して、おしっこを床にしてしまうこともない。

 自分からご飯も食べる。夕方、猫缶を食べさせたら、15gもいっぺんに食べてくれた。2ケタなんてすごい久しぶりで、うれしい。

 暑かったのか王様シェルターからはみ出して前庭で寝ていたとき、無理矢理添い寝した。私の顔にいっちゃんのふわふわの毛があたって、穏やかな寝息や温かい体温が伝わってきた。生きていることって、重要だ。いつか別れが来ても心の中ではいつも一緒だって考えようとするが、肉体の不在は大きい。撫でて抱きしめて、暖かさを感じられなくなったら、どんなにさみしいだろう。

 寝る前に栄養チューブ。自分からべろべろ舐めてくれる。いくらでも舐める。どのくらい舐めるんだろうかと"もういらない"されるまで舐めさせてみたら、12回もおかわりした。1回につき5mくらいだから、6cmくらい舐めたと思う。すごいなあ、ありがとう、王様。

03月10日(月)  ケー 下痢 
 5am、トイレに行って、おしっこしないでそのまま固まって座ってしまったのでレスキュー。こたつに戻したら口をくちゃくちゃ。お腹がすいたのかと、なまりのお皿を口元に持っていったら寝たままえずきだした。3回ケーしたが何も出なかった。

 王様シェルターに戻したが、1分もしないうちにあわてて起き上がり自分でまたトイレへ。下痢。赤茶色のどろどろ。お尻から出て砂に付くと形が崩れて一塊になってしまう。出したら落ち着いたようで、王様シェルターで横になっている。 

 6:30am、撮影に出かける前のご飯は拒否。栄養チューブはべろべろ7回。

 10pm、帰宅。くりくりからいない間の様子を聞いた。

 今朝の診察については、採血はなかった。下痢はもうちょっと様子を見て、それきり治まっているのなら下痢止めを飲ませなくてもいい。腎臓の数値も下がって様子も安定しているので、今度の金曜日に静脈点滴をはずして皮下輸液に切り替えましょとのこと。うれしいが、大丈夫かな。

 昼間、自分からお膳のなまりとかりかりを食べていた。猫缶はあげても食べなかったそうだ。栄養チューブはべろべろと舐めていたらしい。下痢もケーもしていない。よかった。朝のだけで治まってくれるといいいけど。

 栄養チューブを急にたくさん舐めたせいで下痢になったのかもと思ったが、十分に食べていないので舐めさせないと栄養もカロリーも足りない。しかし昨夜の12ぺろは多すぎたと反省。これからは1回につき5〜7ぺろくらいにしておこう。そのかわりこまめにあげて、回数を増やすことにした。

 猫缶は食べてくれない。何種類も買っていろいろ味に変化を持たせているが、飽きちゃったみたい。なまりは自分から食べる。もうこの際、なんでもいい。とにかく"食べる"ということが大事だ。

 後脚で首の後ろをかいかいしているところを目撃。よろけてしまって3〜4回しか掻けなかったが、久しぶりに見た。猫っぽいじゃないか。こんな光景も、元気になってきた証拠でとてもうれしい。
 王様シェルターの掛け布団に顔をうずめて寝ていたのに、急に顔を外に出してにゃにゃにゃとしゃべりだした。撫でたら落ち着いて止んだ。夢を見ていたのか?かわいいやつだ。本当に具合が悪そうなときは、声もほとんど出さないので、いっちゃんの声が聞けるのはうれしい。かわいい声だ。

03月11日(火)  水下痢 
 今朝の採血では、うなりながら猫キックを繰り出していた。あら、元気そう。無抵抗ガンジーいっちゃんじゃなくなった。先生達には悪いけど、そのほうが安心。

 朝ご飯に猫缶少し+栄養チューブべろべろ。

 9:30am こたつから出てきてトイレで箱座り。レスキューしてソファに乗せても、こたつの入り口で固まってしまい中に入らない。またトイレに逆戻りして座ってしまった。

 それをまたソファに乗せたら、上半身はこたつから出して、妙にこたつの右端にぴったりくっついて箱座り。少ししたらまたソファから下りて部屋を少し歩いた。散歩かい?床の上でしばらく立ち尽くしたのち、自分で歩いてまっすぐソファに帰った。前庭で箱座り。体温が低いんだから、暖かくしてなきゃだめなのよと話しかけつつ、こたつの中に敷いてあるタオル類をきれいにしようと手を入れたら・・・下痢ぴーがあった!!

 白く半透明で、ざらっとした、完全に水便だ。掃除してきれいにしてから、こたつの前に立たせたら、何の躊躇もなくずぼっと中に入ってそのまま熟睡。気持ち悪くて王様シェルターに入れなかったんだ。かわいそうだったな、すぐに気が付いてやればよかった。下痢はもう治まったのかと油断していた。ご飯も食べて元気そうだったし。うかつだった。こんな水便じゃ、お腹も痛いはずだ。ごめんね、代わってやりたいよ。

 病院に電話で下痢の報告。とりあえず、一回分残っている下痢止めを飲ませて、念のため新しい下痢止めと整腸剤を処方してもらうことになった。

 薬を取りに病院へ。下痢止めはまた下痢したら飲ませること、止まっているうちは飲ませない。整腸剤は3日間、念のためにずっと飲ませること。

 下痢以降、猫缶もなまりも食べない。栄養剤だけはかつてお刺身を食べたときのように鼻息荒く舐めまくり。下痢の原因かもしれないがしかたない。

 夕方、やっと猫缶を食べてくれた。夜、なまりを自分からぐわしぐわしと食べた。たくさんほおばるが、ほとんど口からこぼれてしまい、飲み込んでるのはわずかだ。食べているときの歯軋りのような音がひどくなっている。歯石のせいらしい。自分からなまりのぐわしぐわし食べを2回、11:30pmと2am。勢いに反して1gずつしか減っていなかった。

 深夜、猫缶を3gだけ強制給餌。吐かれるのが怖くて、思い切ってもこれくらいしかできない。

03月12日(水)  カツオのお刺身 
 朝起きたら、いっちゃん、王様シェルターの奥で箱座りしてた。寒かったのかもと心配&不憫になる。かりかりが2g食べてあった。

 朝の診察で、昨日、ご飯を食べたら洟水&両目から涙が出たことを報告。流量を8ml/hに変更することに。

 先生がいる間はなんともなかったのに、帰ってからしばらくたったら、左目のふちが腫れていることに気が付いた。 ティアローズをさしたら、いつの間にか治った。

 私が打ち合わせで留守の間、かりかりとなまりを自分から食べたらしい。

 夕飯に人間用に買って帰ったお寿司に反応。テーブルに並べたら、王様シェルターから顔を出してくんかくんか。しかしすぐに関心を失ったようで、また頭をこたつに突っ込んで寝てしまった。いっちゃん用に買った初カツオのお刺身をあげた。始めはいやいやしていたが、それからわりとやる気で食べた。でも2gだけ。もっと食え!デザートに栄養チューブを舐めたあと、涎が出た。前もあったな。なんで食べた後なんだろう。

 カツオのお刺身は、上にネギが乗っていたので買うのをすごく迷った。今日買わなくても、もうちょっとしたらカツオ、いっぱいでるしなあ。でも、"もうちょっと"した時に、いっちゃんの食欲があるのかどうかわからない。食べられるうちに、できるだけ"おいしい"を食べさせてやりたい、そう思って買った。ネギが乗ってない切り身を選んで、念のために表面をすべて厚めにそぎ落としてからあげた。

 整腸剤を飲ませるのに、王様シェルターで寝ていたいっちゃんに触ったら、熟睡中だったのか?触ったとたんに首を伸ばして顔をこたつから出し、にゃにゃにゃにゃにゃとしゃべりっぱなしになった。30秒ほどしゃべって止まったと思ったら、がばっと起きていきなりかりかりと焼きかつおをぐわしぐわし食べた。面白すぎるぞ、王様。

 今日、打ち合わせの帰りに買ってきたウォーターレスシャンプーで背中のお手入れ。「一番、刺激がなくて優しいの」と言って買ってきたもの。毎日2回の皮下輸液で背中が傷になり、抗生物質を塗っていたせいで毛がべたべたに固まってしまってて、何度もお湯で拭いたり洗ったりしたが落ちなかった。今は傷は1箇所、一番ひどかったところを抜かして治ってるし、また今度の金曜日から皮下輸液を始めるので、シャンプーでベタベタを取るのは今しかない。しかし・・・取れなかった・・・。結局、お湯とコームで固まった毛を少しずつほぐしていった。固まったままの毛が束のまま6〜7箇所取れた。はげてはいないが、そのあたりの毛が短くなってしまった。寒いかな? 

 私に背中をいじられている間、いっちゃんは膝の上でいい子で大人しくしていてくれた。最後のドライヤーも平気そうだった。前はドライヤーと掃除機は天敵で、音がした途端すっとんで逃げてたのに。いくら静音設計のドライヤーのしかも弱だからって、平気過ぎ。っていうか気持ち良さそう。嗅覚はまだ鋭いが、聴覚はちょっと弱くなってるのかも。 

10pm〜 流量8ml/h ソルデム3+電解質+ビタミン剤

03月13日(木)  おしっこの回数が少ない ケー 呼吸が速くて変
 朝方、いっちゃんのトイレを手伝った後、またうとうと寝ていたら、カリカリとなまりを食べる音が聞こえてきた。ソファを見て食べているのを確認。半分眠りながらもうれしかった。幸せな音だ。ちゃんと自分で王様シェルターに帰ったのを見届けて、もう一度眠った(いっちゃんも私も)。

 今日は病院の休診日なので、朝10時過ぎに先生達が来た。もうずっと先生二人で来てくれている。今日も採血。朝方けっこう食べていたので、元気そうだから抵抗すると思ったのに無抵抗だった。不満の声も「離せ」の猫キックもなし。またガンジーいっちゃんになってた。少しくらい抵抗してくれ。
 
 日中は元気がなく食べない。栄養チューブだけは今日もよく舐めてくれる。

 7:30pm、こたつ布団に顔をうずめて眠っていたが、急に首を外に伸ばして顔を出した。鼻をくんくん動かしている。こういうときにすかさず焼きかつおのお皿を口元に持っていくとたいてい食べる。このときも寝そべったまま食べたがすぐ終了。2gだけだった。ぐわしって感じで食べっぷりは悪くないのだけど、あっという間に食べるのを止めてしまう。たった30分前にはいやいやで全く食べなかったのに。まあいいや、食べてくれれば。

 9pmと10pmにもこたつから顔を出してくんかくんか→焼きかつおぐわし食べをしたが、2回合わせて2gしか食べていない。

 10pm 、猫缶を強制給餌6g。激しくいやがったが、口くちゃくちゃはなかったので吐き気はなさそう。それならなぜ食べない?

 11:30pm、焼きかつおぐわし食べ。計ってもグラム数は減っていなかった。かりかりは2g減っていた。

 今日はずっと少し左目が腫れている。朝は大丈夫だったのに。ご飯を食べると涙や洟水が出て、左眼も腫れると今朝先生に話したら、血流が良くなる関係だと思うと言っていた。こんなんで点滴をはずして大丈夫なのか?点滴用のパックも、電解質を足したほうのをずっと使い続けている。ということは、今の段階でまだ電解質の数値が正常に戻っていないということ。点滴を止めた途端にまた悪化するんじゃないかと怖い。先生を信頼しよう。いっちゃんを信じよう。しかし点滴を止めるとカロリーは食べ物から取るしかなくなるわけで・・いかん。悪い想像のループにはまってる。

 今日はおしっこが少ない。朝7時頃して、そのあと2:30pm、それから夜になってもずっとしないので心配だった。何度かトイレに入るのだが、立ったまま固まってそれから座ってしまう。下痢をした日からこれを頻繁にやるようになった。「トイレ」と思って入っても忘れちゃうのか?

 11:30pm、トイレに行ったので今度こそと思ったが、しばらく固まった後、ごろんとトイレにぴったりはまって寝転んでしまった。違うでしょ!寝転んでいるので丁度いいとお腹を触ったら、王様!膀胱ぱんぱんよ!こりゃ危ないんじゃないか?おしっこ溜まってる感覚がなくなっちゃったの?点滴しててどんどんおしっこは製造されているんだし、明日の朝、病院へ行くまで出ないまま放っておけない。お腹をそうっとそうっと撫でてたら、急にお腹に力を入れて、それからがばっと起き上がって、やっとおしっこしてくれた。いっぱい出たなあ。よかったよ、ほんとに。お尻を落としてしたから、脚が溶けた砂でびちょびちょ&ぬるぬるになったけど。拭いたらきれいになるんだもんね。とにかく出ればいい。

 あのぐわし食べも、なんだかちょっと普通じゃない感じもする。唐突にやるし。痙攣発作の後の神経症状の一種みたいにもみえる。食べないよりはいいのであんまり深く考えないようにしよう。心配の種にはきりがない。

 と、私が努めて楽観的になろうとしてるってのに、このお猫様ったら。
 2am、ケー。さっき強制給餌したのが出てしまった。吐いた後、呼吸が苦しそう。口を開けて息をしているわけじゃないが、荒くて速い呼吸。お腹も大きく、すごいスピードで上下している。くっついていなくても苦しそうな息が聞こえる。楽観しとくのは終了です。話しかけたり撫でたりするが、呼吸が苦しそうなわりには表情や態度は穏やか、というか眠そう。時間も時間だし、先生に電話をするのはもうちょっと様子をみてからにする。

 王様シェルターから出て前庭で寝そべってるいっちゃんに無理やり添い寝。いっちゃんの頭に自分の頭をくっつけて、手のひらでお腹を触って呼吸の速さを確認。私もときどきうとうとしながら一緒に寝ていたが、なかなか呼吸は穏やかにならない。

 4am、少しだけ呼吸がゆっくりになったようだった。本猫も普通に眠っているので私も布団にはいったが、物音やいっちゃんが動いた気配で何回も目が覚めて王様シェルターの中のいっちゃんを確認。

おしっこ3回 7am頃、2:40pm、12am

03月14日(金)  自宅での静脈点滴終了 通院 2.5kg 37.4℃ 
 睡眠中のご飯を確認。なまりが散らばっていて食べた形跡はあるが、計っても減っていない。

 10am、静脈点滴を終了。病院へ。体重2.5kg、体温37.4℃。体重はなんとか維持、体温は上がっていた。よかったよかった。

 静脈点滴を止めてこれからが心配。体重測定と検温のときは大人しかったのに、留置針を抜こうとしたらなぜか必死に起き上がろうとする。診察台ってちょっと冷たいんだよね、前から気になってたんだけど。いっちゃんを包んでいたネパールショールを診察台に敷いたら、大人しく寝てくれた。 

 留置針を抜くとき、いっちゃん、しゃーふー攻撃。私が押さえていたけど、もう少しで先生に噛み付くところだった。先生は素早く逃げたので大丈夫だったが、それからカラーを着けられてしまった。王様、誰のおかげでしゃーふーできるほど元気になれたと思ってるの?

 先生に、昨日はほとんど食べなかったこと、おしっこが3回しか出なかったこと、左目が腫れていることを報告。
 おしっこは、たまにお腹触って溜まっているようだったら刺激して出るようにしてあげる。溜まってる感が鈍くなってるのかもしれないらしい。左目はまた抗生物質と炎症止め(オドメール)の目薬を使うことになった。

 栄養チューブは今きれていて、明日にならないと買えない。もうほとんど残ってないのに大丈夫かなあ。もっと早く言えばよかった。ほとんど食べないときでも栄養チューブだけはよく舐めてくれてるから、それでカロリーをとってるようなもんなのに。

 いい天気なので帰宅後、抱っこしてベランダに出た。日向ぼっこを10分くらい。いっちゃん、鼻をくんかくんかさせて気分は悪くなさそう。そのあと布団で15分くらい一緒に寝た。

 2pm 自分でお膳からお水を飲んだ。静脈点滴をはずすとたちまち飲みだす。点滴中は一滴も飲まなかったのに。

 2:15pm おしっこしたのですかさず採集


 3pm またお水

 3:15pm 先生が点滴の機械の回収に来た。いきなりお水を飲むようになったことを報告。はっきりしてますね、と言われた。本当にね。

 4〜4:30pm ベッドでいっちゃんと昼寝。私の脇の下で腕枕。なんて幸せ(私が)。

 6pm 皮下輸液セットを取りに夕方、病院へ。さっき渡したおしっこの検査結果が出てた。肉眼では確認できない出血はまだ続いていた。がっかり。止血剤続行決定。 帰りに中とろの中落ち、かにかま、つみれを買って帰った。今までは塩分が怖いので禁止していたが、もうあまり食べなくなってきてるし、せめてできるだけおいしい思いをさせてやりたい。完全に食べられなくなる前に。しかし果たしてかにかまやらつみれやらは食べるのだろうか?以前もたまにしかあげてなかったし、最初は喜んで食べてもすぐに飽きちゃってたが。

 お皿に中落ちとかにかま、つみれを盛り合わせにして、テーブルに置いた。カーテンを閉めて振り向いたら、いっちゃん、「あおん」と食わせろの催促。匂いで気が付いたみたい。臭覚は衰えてない。お皿を口元に持っていったら、あわててくんかくんかして口を突っ込んだが、うまく食べられない。指に中落ちを乗せて差し出したが、それじゃないと除けようとする。つみれか?すごい勢いでかぶりついた。かにかまは?やっぱり素敵な勢いだ。しかし、口からぽろぽろとこぼれてしまって、なかなか食べられない。食べるのがへたになったなあと、悲しい。

 10pm なまりをぐわし食べ。なかなかの量。かりかりも食べてくれた。

 2:15am かにかまとつみれの盛り合わせ。おおあわてで、がうがうと食べた。まるで元気な頃のいっちゃんだ。それ以上?
 もともと食べ物にあまり執着がなくて、こんふうにがうがう食べるのはめずらしかった。食べてる最中にひょいとお皿を取り上げられても、文句を言わない王様だった。パパのところでミーといるときには、まず最初にミーに食べさせてから自分が食べていた。

 今日は栄養チューブ舐めるときの、しゃっくりのような身体全体を使って飲み込むような動きはだいぶよくなった。

 何回か部屋をうろうろ歩いて自分で王様シェルターに帰還したり、しょっちゅう王様シェルターから出てきて前庭で箱座りしたり。暑いのか?起きてる間は王様シェルターを弱にした。

〜10am ソルデム3+電解質、ビタミン剤 8ml/h 終了
夜、皮下輸液1回

03月15日(土)  うんこちゃん&ケー 食欲あり 
 昨夜はおしっこ1回、ご飯はなまり6gにかりかりも6g食べてあった。なかなかの数字。お水はほとんど空になるまで飲んであった。

 今日もかにかまやつみれ、焼きかつおをよく食べる。以前ほどではないけど、いやがらずにお皿に口を突っ込んでくれるととてもうれしい。

 夕方、新しい栄養チューブを病院に取りに行った。前のは最後まで食べつくして、ちょうど今日なくなったので、さっそく新しいを舐めさせようとしたら、いやいやされた。なんで?あんなに好きだったじゃん。ご飯を食べても、最後はデザートで栄養チューブを舐めてしめてたのに。古い栄養チューブをごみ箱から拾ってきて、切って、内側にくっ付いていたのをかき集めて口元に差し出したら舐めた・・。どっか違うの?同じだよ。すぐ新しいのをもう一度やってみたら、今度は舐めた。よかった。しばらくたって次に舐めさせたときにも最初は拒否されたが、少し無理矢理舐めさせたら自分から舐めるようになった。

 今日もベッドで一緒にお昼寝。1時間半近く、私の腕枕で眠った。こんな幸せな時間がずっと続けばいい。

 ツメ切り。根元が黒っぽくなってるツメがけっこうある。前は血豆?!と思ってちょっと怖かったが、汚れだったことが今日判明。だって、拭いたらきれいに取れた。20年近く一緒に暮らしてきて今日初めて分かったなんて・・。病気になってからいっちゃんは自分でツメの手入れをしなくなったので、いよいよ黒いところが増えた。前はよく、「抜けちゃうんじゃないの?」というくらい、力いっぱい口でひっぱったり、しつこく舐めたりして手入れをしていた。

 ツメを切ったり拭いたりにはまってしまい、丁寧に手入れを・・しすぎた。ツメの中心部がごみが詰まったみたいにぼそっとなってたので、軽くほじってみたらぽろっと取れた。そうしたら中心部が空洞になってしまい、付け根に血がにじんだ・・。きゃあー、ごめん!。ごみじゃなくてツメの一部だったらしい。抗生物質の軟膏を空洞に詰めておいた。本当のごみが付きそうなので少しだけ。そんなことをされてても、いっちゃん、されるがまま。

 お腹を触ると、うんこちゃんがたっぷり溜まってる。下痢から5日目、こんなに溜まってるとは思ってなくてちょっとびっくり。けっこう食べてるってことかな。薬を飲ませてから2時間しか経ってなかったのでちょっと迷ったが、明日に持ち越す気になれないほどの量だった。

 そっとお腹マッサージ開始。すぐにトイレに行くが出ない。お尻の位置が限りなく砂にくっつくほど低いので、引っ張り出せないし。王様、得意の寝うんこでお願いしますと前庭に寝かせてマッサージ再開。素直にそこで横になったままふんばってくれた。しかし頭が出てこないので引っ張れない。そうこうしているうちに、ケーしてしまった。3時間近く前に食べたつみれが少しだけ出た。

 吐いたものをしみじみ観察、匂いまで嗅いでみたが、薬は出ていないようだった。もう溶けて吸収されていることを願って、飲ませ直しはなし。その後にもう1回ケーしたが、何も出なかった。

 ふんばっても頭が出てこないので、オリーブオイル綿棒でかき出す。かちかちじゃなく、ちょっと軟らかめだった。これじゃ頭が出ても、引っ張り出せないだろう。ふんばってもらってはかき出すをくり返して、少しずつ出していった。何回目かのとき、残っていた塊をうまいことごそっとかき出せた。続いてもう一塊、綿棒に引っ掛けて出てきたところをつかんで引っ張る作戦で、でかいご本尊をそのまま出せた。ぎりぎりのところだった。軟らかくて、つかむとぐにゃっと崩れてしまうので、高度でデリケートな技が要求された。全工程所要時間約40分。お尻を洗って終了。最初は抵抗していたが、お湯が気持ちよかったのか大人しく洗わせてくれた。お腹すっきりになったのでご飯食べるかと思ったが、吐いたせいか何も食べない。まあいいや。疲れただろう。ゆっくり眠れ。

 昨夜から皮下輸液を再開したが、こんなに痩せて骨と皮ばかりになってしまった身体に針を刺すのは辛い。今までは1回60mlを輸液していたけど、体重が減ってしまったので1回50mlにしてもいいかもしれないと先生に言われた。ちゃんと吸収していれば60mlでもいいんだけど、もし時間がかかるようなら50mlにするとか、様子を見て調整してくださいとのこと。今のところ吸収は早いし大丈夫そうなので、60ml入れている。

03月16日(日)  元気 
 朝、もう起きようかと半分うとうとしているとき、いっちゃんがご飯を食べている音が聞こえてきた。幸せな音。食べている姿をしばしうっとりと眺めた。計ったら、つみれを18gも食べてあった。うれしい反面、ちょっと心配。猫缶やかりかり、食べなくなったらどうしましょう。だいぶ元気だし食べるようになってきたので、また食事制限(もともとゆるゆるだけど)&コバルジンを再開しなくちゃ。

 今日も何回か部屋をうろうろと歩き回る。散歩したいのか、迷ってるのか?つい2〜3日前まで、王様シェルターの中でぐったりと手足を投げ出して横になっているだけだったので、王様は迷って困ってるのかもしれないが、私にはうれしい光景。元気になってきたのなら少しは運動したほうがいいので、レスキューをなかなかしないで楽しんでしまった。

 その他にも、ソファから降りてすぐ前に置いてあるトイレを跨ぎ越して出てって、台所、畳の部屋とぐるっと回ってまたトイレに帰ってきて、おしっこして王様シェルターに戻るというパフォーマンスで笑わせてくれた。

 今日は曇りで風も強く寒かったけど、ショールで包んで抱っこしてベランダに出た。ほんの2〜3分。外の風を感じさせてやりたい。いっちゃんは嫌がりもせず、眼を細めておとなしく抱っこされていた。

 私が洗濯物をベランダに干して部屋に戻ったら、いっちゃんがフロアマットの上でおしっこしていた。ちょうどトイレは洗ってベランダに干してあった。つまりトイレも私もベランダだった。ちょっと前までいつもトイレが置いてあった、加湿器の前あたりでしていた。いっちゃんなりに精一杯、トイレを捜したんだろうか。困っていたんだろうな。いじらしい。

 夕方、王様シェルターにもぐって寝ていたいっちゃんの呼吸が速くなってるのに気が付いた。まただ。これで2回目。1時間足らず続いて、穏やかないつもの呼吸に戻ったが、いったい何なんだろう。いっちゃん自身はうとうと眠ってて、別に苦しそうでもなんでもない。この前みたいに、息の音が荒く大きくもなっていない。しかし心配なことに変わりはない。

 ネットで注文しておいたプロポリスクリームと栄養チューブが届いた。
 また皮下輸液を始めたので、前回みたいに針の跡が傷になったり赤くなったりでそこに抗生物質の軟膏を塗って毛がべっとりと固まって・・・というのをくり返したくなかったので、良さそうなお店を2件、ネットで当たりをつけて電話でいろいろ聞いてみた。傷に使える、抗生物質の代わりになるような抗菌作用があって毛がベタベタと固まらないものはないかと聞いたのだ。どちらのお店も商品を紹介してくれたが、プロポリスクリームのほうを選んだ。
 栄養チューブは、今のがもし飽きてしまった時に試してみようと思って買っておいた。

 いっちゃんが元気だと私も元気。ずっとこうならいいのに。あと何十年でも元気で生きててくれ。猫又でも化け猫でもなんでもいいから。

 輸液2回

03月17日(月)  今日も元気
 昨夜はけっこうな量のご飯を食べてあった。ありがとう、王様。どんどん元気になってきたようでうれしいかぎり。

 しかし起きてからは栄養チューブべろべろはするが、ろくに食べない。何回もソファから降りてトイレに入って、そこで座り込んでしまう。トイレを通り越して行くこともあるが、2〜3歩だけ歩いて部屋の中で立ち尽くしている。どこかに行こうと出てきたが、どこ行きゃいいんだと途方に暮れているように見えて、ちょっとおかしい。かわいいなあ。

 買い物から帰ってきたら、いっちゃんはご飯のお皿に顔を突っ込んでいたところだった。出かける直前にあげたときには食べなかったのに。私が寝ていたり出かけてたりしていたほうがよく食べるように思うのは気のせい?

 お腹を触ってうんこちゃんの確認。けっこうある。一昨日出したばっかりだから、こんなに溜まってるとは思わなかった。食べている証拠と思うと、うんこちゃんも愛しい。お腹マッサージを1時間したが、便意さえも来なくて出なかった。明日ね。

 ここ1週間ほど、眼振は良くなっている。少しは揺れるが、前よりは全然いい。以前は薬を飲ませると、目が左右にぶんぶん動きっぱなしになってた。薬が効いて血圧が下がってきたのかな。

03月18日(火)  うんこちゃん&ケー 
 朝、焼きかつおのお皿が空になっていた。食べている音は聞こえていたけど、こんなに食べたとは思っていなかった。うれしいうれしい。26gも食べてあった。

 お腹マッサージ1時間でやっと便意が来たようでトイレへ。肛門が開いたところで、肛門のすぐ脇を押して、硬めの中を1個を押し出した。栄養チューブの臭いがした。マッサージ再開。トイレに行くが出ない。寝うんこでお願いします。その方が手伝いやすいので。必殺のオリーブオイル綿棒作戦。軟らかめのを何回かに分けてかき出した。今日は吐かなくて良かったと思っていたら、後半になって吐いた。何も出なかったが。吐いてからもふんばってくれたが、かき出している最中に力尽きたのかふんばるのを止めてしまい、けっこうな量がお腹に残ったままになった。それ以降は、お腹マッサージしても便意がないのか力がないのか、反応なし。限界だと思われたので止めにした。全工程1時間半。

 うんこちゃんのあと、全然ご飯を食べなくなってしまった。最後に食べたのは昼過ぎ。なんだか様子も変だ。落ち着かないみたいで、何度もこたつから出てきて部屋をうろうろ。また痙攣発作が起きるのではと怖くて、ソファで添い寝したり抱っこしてベッドで一緒に寝たりと、身体を触ってピクンがないかずっと確かめていた。痙攣発作前の落ち着かない感じとはちょっと違うような気もするが、分からない。心配。

 笹かまぼこをお湯で茹でて(塩抜きのつもり)あげたが食べない。朝はあんなに食べていたのに。5時半にうんこちゃんが終わって、8時半までずっと撫でながら見ていたが、もしかしたら私がいないほうが食べるのでは。昨日がそうだった。

 1人(一匹)にするのは心配だったが、1時間半ほど外出してみた。やっぱり食べてなかった。前庭で箱座りして相変わらず落ち着かない様子。うろうろよたよたとどこかへ行こうとする。かにかまをあげた。臭いをかいで食べようとするが、ちゃんと口に入らない。私もなんとか手伝って食べさせようとしたが、うまくいかない。そんな事をしているうちに食べなくなってしまった。ほんのわずかしか飲み込んでない。重さを量っても減っていなかった。

 頭を振りながら、舌で口の中のものを押し出そうとする動きをするようになった。強制給餌や薬を飲まされる時に必死で抵抗するのと同じ動き。何もされていないし、触られてもいない時に突然、やるようになった。昨日もやっているのを2回ほど見たが、今日はやたらとやる。気になる。薬を飲まされるのがほとほとイヤなのか、強制給餌がトラウマになってしまったのか、神経症状か。かわいそうだ。せめて便秘くらいは代わってやりたい。食べたら出さなきゃならないなんて、生き物として不完全だと思う。ものを食べたらそれが全て消化吸収されればいいのに。

 昼間先生から電話。いつも金曜日に通院しているのだが、今週は金曜日が祭日なので休診になるとのこと。木曜日は休診日なので、明日、水曜日に連れて行くことになった。

03月19日(水)  通院 2.5kg  37.3℃ ご飯いやいやの動き ケー
 6:20am、いっちゃんがお膳のなまりを食べている気配で目が覚めた。よしよし、たんと食え。しかしどうして私が起きなくちゃならない時間の30分前になると食ったりおしっこしたりを始めるのだ。王様が動くと私は目が覚めてしまうのだよ。わざとか?もう起きろってことか?せめて5分前にしてくれ。うそ。いつでもいいぞ。食っておしっこしてくれ。

 期待に満ちてお皿を計ったが2gしか食べてなかった。昨日の昼から食べてないのに。

 まあ少しずつでも食べ始めてくれたのはいいことだと思っていたら、7:30am、頭を振りながら舌を押し出す“ご飯いやいや”の動きを何回か続けてやった後、口をくちゃくちゃさせて吐いた。さっきせっかく食べた、少しばかりのなまりと胃液のような濃い黄色の液体が出た。・・・いっちゃ〜ん!!大丈夫かあ〜!!

  7:55am、家を出る直前に栄養チューブをあげたら舐めてくれた。少しだけ安心して、あとをくりくりに任せて私は仕事へ。

 昼間、メールでいっちゃんの様子を聞いた。めし食ってるし元気との返事。ああ、よかった。とりあえず大丈夫そうだ。

 10pm、帰宅。いっちゃん、お皿に顔を突っ込んでご飯を食べてる真っ最中だった。私よりご飯のほうが大事って態度。元気な頃みたいに玄関先までお迎えに来いとは言わないが「いっちゃん、ただいま」と言ったら「うあん」くらい言ってくれても。うそ。私よりご飯が大事で構わない、というか、そうであって欲しい。とにかくたんと食え。こんなふうに一生懸命、ご飯をむさぼり食ってる王様を見るのが一番の喜びだ。

 くりくりから病院での事を聞く。体重は変わらず。食べだしたので少し増えているかと思ったのに。体温はまあまあ。

 先生が眼を診ようと顔に触ったら、ジャイアント馬場のような半端なスピードで、ちゃいっと猫パンチを繰り出したらしい。「かつての様なキレはなかった」とくりくり談。とろくても、抵抗する元気があるのはよろしい。眼はだいぶ落ち着いたので、もう目薬は止めてもいいとのこと。土曜日からは止血剤もなくなるし、少しでもいっちゃんのストレスを減らしてやれると思うとうれしい。

 “ご飯いやいやの動き”は心配ですね、と言ったそうだが、具体的にどうこうというのはなかったそうだ。

 皮下輸液で背中が敏感になっているようだったら、注射をするのはべつにどこでも構わないと言われたそうだ。えっ、そうなの?お尻のほうでもどこでも、背中側で皮を引っ張って“びよん”と伸びるところだったら、その伸びた中に液を入れればいいそうだ。なんだったら脚からでも何とかなるとのこと。・・・そうなんだ。ちょっとびっくり。

 朝、私が出て行くときには具合が悪そうで、一日中いっちゃんの心配をしつつ何とか仕事をして帰宅してみたら、な〜んだ、元気じゃん、というパターンが多々ある。 “ご飯いやいやの動き”もしていない。昼間もずっとなかったらしい。私がいないほうが元気なのか?何でもいいや、元気なら。

03月20日(木)  初カツオぱくぱく 
 昨夜、寝る前にエアコンを消したとき、こたつを強にしてやるのを忘れた。朝起きたら、いっちゃん、こたつの奥に入ってて寒そうだった。ごめんよ〜。 

 焼きかつおのお皿が今日も空になってた。うれしい光景。猫缶ご飯の上に鶏ささみを裂いて乗せたのは、わずかに食べた跡があった。抱っこしたら口からささみの匂いがしたので食べたのは確かだと思うが、計っても減っていなかった。

 初かつおの刺身を買ってきた。いっちゃんの好物。今日はネギが乗っていないのを買えた。はぐはぐと食べてくれてうれしい。

 うんこちゃんが溜まってきている。明日あたり出さないと。恐怖だ。

03月21日(金)  また目が腫れた うんこちゃん&ケー 
 今朝も焼きかつおのお皿が空だった。すてきな朝が続いている。いっちゃん、ありがとう。猫神様ありがとう。

 と思ったら、左目が腫れて涙でびっしょり、開かなくなってた!痛そうだ。抗生物質の目薬が今日まで使えるので、それとオドメールをさした。2回ほどさした頃から目が開くようになったが、やっぱり痛そう。眼内出血はしていなかった。少しほっとした。腫れはまだ残っている。良くなったので目薬を止めると2〜3日でまた腫れて、の繰り返し。なかなかすっきり治まらない。

 目のことは心配だが、あとは「めし食って、ねんねして、天下泰平」な一日。食欲は素敵にある。よく食べる。幸せ。

 しかし食ったら出さねばならぬ。もうお腹の中はうんこちゃんでいっぱい。一日中、2時間おきくらいに食べているので、マッサージのタイミングが掴めない。夜中の2時半になって、最後に食べてから1時間45分後、まだ早いのは分かっていたがマッサージ開始。明日は打ち合わせだしあさっては撮影なので、時間があるかどうか分からない。今日出さねば。

 マッサージ開始後15分で、いっちゃんがお腹に力を入れた。あっ、来るかなと思った次の瞬間、大慌てで立ち上がりお膳に突撃、お水の器に顔を突っ込んだ。そのままあぶあぶしているのをトイレのほうに身体を向けてやったら、これまた大慌てでトイレに駆け込み、大慌てで構えてふんばって、あっという間に、みごと自力で中2個を排出。王様、偉い!

 しかしお腹の中のうんこちゃんはこんなもんじゃないはず。ソファに戻してマッサージ再開。ほらね、まだまだたんまりあるじゃないか。そのご寝うんこで小1個。さらにマッサージ。でかいのが穴の奥に見えてきたので綿棒で・・と思ったら、また慌てて立ち上がって吐いちゃった・・。泣く(私が)。

 せっかく食べたご飯出ちゃったよ。今日は吐かないで済むかと思っていたのに。これが原因で食欲落ちなきゃいいけど。吐いちゃったけど、このまま放っておくわけにもいかないので、マッサージして更に中2個を綿棒でかき出しました。まだ残ってるけど、もういい。少しくらい大丈夫だろう。

 うんこちゃんのふんばりケーは本当にどうしたらいいんだろう。胃が荒れてしまう。自分で出せた分だけで、吐かないうちに止めたほうがいいのか。でも以前何回か、1日おきに出していたのに少しづつ溜まってしまったらしく吐いて苦しんで大変だったことがある。それも困る。猫って排泄に問題が多い生き物だなあ。困った。

03月22日(土)  元気
 朝起きたら、5時間しか経っていないのにご飯がかなり減っていた。昨夜うんこちゃんでケーしたので、食欲が落ちるんじゃないかと心配していたが大丈夫だったようだ。よかった。うれしい。

 午前中、病院へ行って抗生物質の目薬とチューブの栄養剤をもらってきた。栄養チューブがやたら好きになってしまったので、10日足らずで1本、舐めてしまう。私も舐めてみたが、ちょっと甘いが油っぽくておいしくない。いっちゃんは甘いものをほとんど食べたことがない。プリンとかにも全然興味を示さない。20歳間近にして突然甘いものに目覚めたか?

 私が仕事に出かけていた昼間も、よく食べていたらしい。帰ってきてからもよく食べている。ありがとう、いっちゃん。君はすごい、素敵だ。

 いつも皮下点滴のときじっとしててくれるのに、今夜に限って動いた。ちょうど針を刺している最中で、半分ほど皮膚に入ったときに立ち上がって動いてしまったので、抜けてしまった。痛くて逃げようとしたのかと思ったら、ご飯を食べに行っただけだった。それはよかったのだが、おかげで2回、針を刺す羽目に。それじゃなくても背中が赤くなったり傷になったりしがちだっていうのに。私の心臓だってばくばくだったぞ!

03月23日(日)  みごとなうんこちゃん&ケー フェチ
 睡眠3時間くらいだったので、さすがにご飯、あんまり減っていない。

 夕方、仕事中にメールでいっちゃんの様子を聞いた。ご飯ばくばく食べて、元気にしているそうだ。そうだと思ってたけどね。安心して仕事できる。ありがとう、王様。

 8pm帰宅。早く帰ってこれたのでお腹マッサージ。おととい出したばかりなのに、指にうんこちゃんがころころあたる。食べてる証拠。マッサージ開始から20分ほどでトイレへ。
 自力で中1個を出した後、肛門から頭を出してるうんこちゃんを引っ張ったら、切れずにどんどん出てきた。どんどんどんどん。長さ10cmはあろうかという、りっぱないっぽんぐそでした。

 びっくりして笑っちゃいました。おもわず隣に煙草を置いて写真を撮ろうかと思ったけどやめといた。いややっぱり、撮っとけば良かったかな。すんなり終わったし、みごとなブツだったしで安心してげらげら笑ってたら、いっちゃんがまだトイレに入ったまま、口をくちゃくちゃさせ始めた。その間、私とくりくりはすぐそばで「吐くな〜、いち。大丈夫だよ、もう終わったんだから。吐くなってば。がまんしろ〜」と二人して説得にあたったが、だめだった。吐いちゃった。ふんばる前に大量に飲んだお水と、栄養チューブが出た。吐いて30分後にはお水飲んでご飯を食べたので一安心。よかった。

 夜、久しぶりにごみ袋フェチ。奥までずっぽり入って舐め倒してた。本当に元気になった気がして、とてもうれしい。

 夜の皮下注射、シリンジに空気が入ってきて失敗。今夜も2回刺してしまった。ごめんよ〜、王様。

 今日から新しい栄養チューブ。8日間で1本、食べてしまった。

03月24日(月)  コバルジン再開 
 いっちゃんは最近、こたつから出て前庭で寝そべってることが多い。春を感じる光景です。

 いつもは春に暖かくなってくるとうれしいけど、今年はちょっと怖い。猫も人も、季節の変わり目には体調を崩すことが多いから。

 いっちゃんはこの前、具合が悪いのを乗り切って今はすごく元気だけど、昨日から腎不全猫さんの掲示板に「悪化しました」という書き込みが続いている。不思議と春、秋はそうなる。体力が落ちていると、身体が気候の変化についていけないのかな。

 買物から帰ってきたら土佐のかつおのお皿が空になっていた。すごすぎです、いちごさん。さすがです、素敵です、ありがとう、王様。

 元気になってからちょこちょこ鳴くようになったが、今日は一段とよく声を出す。お話ししてるのか?いや、なんとなく不満そうな、何かを訴えてるような声だ。栄養チューブでも舐めるか?うわっ、すごい勢いで舐めまくり。私の指に噛み付きそうな勢い。「栄養チューブ舐めさせる、こら」と催促してたらしい。王者の貫禄です。古代エジプトでは猫は神様だったそうだが、王様くらいにしといてくれ。じゃないと、肛門からうんこちゃんをほじりにくくなるじゃないか。その代わり、王様の前に"宇宙一かわいい"をつけてやろう。

 復活後、猫缶を食べなくてほとんど焼きかつおばかり。それも以前のように手から食べさせようとしてもだめで、食べたい時に自分から食べるというスタイルに変わった。食べている総グラム数は前ほどではないが、猫缶はゼリーの部分ばかり好んで食べていたので、カロリーは今のほうが摂っているかもしれない。栄養チューブもべろべろしてるし。焼きかつおばっかりで栄養のバランスが心配だけど、旺盛な食欲はうれしい限り。

 静脈点滴を始める何日か前、ほとんど食べなくなってしまったときからコバルジンをずっとお休みしている。再開しなきゃとずっと気になってはいるのだけど、今の食べかただとちゃんと摂らせるのは難しい。何日か前、くりくりが栄養チューブに混ぜて食べさせようとしたが、硬くなってしまい、食べてくれなくて失敗している。でも、これだけ食べてるんだからやらなきゃなあと、ついに今日実行した。

 猫缶のどろっとした汁にコバルジンを投入して、それをシリンジに入れて強制コバルジン投与。口から飛ばされたが、半分くらいは飲み込んだろう。なんとか強制じゃなく、ストレスにならない方法で食べさせる方法を考えなくちゃ。

 1週間くらい前から薬のカプセルを必死に拒否するようになったが、私がこつを掴んだので(ベロがまっすぐになってるときに、なるべく喉の奥につるんと滑らせる様に押し込む)おとといからはあっという間に終了するようになった。コバルジンは1カプセルに入りきらず2〜3個になってしまうので、猫缶汁で食べさせたが、いっちゃんにとってはどっちがストレスが少ないんだろう。

 昼間、暖かかったので、いっちゃんを抱っこしてベランダへ。春風を堪能してくれたまえ。

 王様シェルターで寝ていたいっちゃんっが、むくっと起きて、さっさとトイレに行って、おしっこし終わったら「ぎゃおす!」とお迎えの催促。なんつうか、すごく普通で元気。ずっと続きますように。

03月25日(火)  うんこちゃん&新アロマテープ 
 朝起きてびっくり。焼きかつおとなまりのお皿にふたがしたままだった。ごめ〜ん。寝ている間、かりかりを食べる音は聞こえていた。「今日はかりかりの日か?」くらいに思って、寝ながら聞いていた。幸せな気持ちで・・。いっちゃんは、お腹がすいてご飯食べようと思っても、かりかりしか食べるものがなかったんだ。焼きかつおやなまりの匂いがするのに、食べられなかった。ごめんよ〜。もう、大反省。せっかくいい調子で食べてくれてるのに。ああ、もう。

 気が付いてすぐ焼きかつおのお皿を口元に持っていったら、はぐはぐとちょっとだけ食べた。ついさっき、かりかりを食べる音がしていたので、あんまりお腹がすいてなかったのかな。

 新しいご飯を入れても食べない。私が外出していた2時間の間に20g食べてあって安心したけど、その後はまた食べなくなった。いや、ほんの一口二口は食べるんだけどね。なんだか元気もない。

 昼間、私が台所にいたとき、いっちゃんがまっすぐ冷蔵庫のところまできた。歩き方がよたよたなのは前からだけど、なんだか左に傾いているみたいだった。皮下輸液をしたばかりだったから、液が左側に溜まって、重くて傾いてたのかな。それだけならいいけど、なんだか心配。何か用事だったの?あおんあおん鳴いてるけど、分からない。抱っこしてソファに戻したら、そそくさと王様シェルターに奥まで潜り込んで、そのまま熟睡。なんだったんだ?

 2時間後、むくっと起きて、トイレを乗り越えて、また台所へ。今度は玄関まで行ってあおんあおん鳴いた。どこに行きたいの?玄関のドアを開けてやったら、鼻をくんかくんかさせていたが、固まってしまったので抱っこして王様シェルターに戻した。

 夜、お腹マッサージ。30分でころころのうんこちゃん、小7〜8個。出きってないが、吐かないうちに止めておいた。

 今日はコバルジンをメディプラスに混ぜた。なんとか食べさせたが、口の周りはべとべとで真っ黒。

03月26日(水)  ケー 
 私が寝ていた間に、ご飯、全然食べていない。昨日の夕方から食べていない。具合悪いの?お皿を口元に持っていってもいやいやする。栄養チューブはすごい勢いで舐めた。お腹すいてるんじゃないの?なんで食わないかな。

 チューブを舐めて30分後、吐いた。舐めたのがみんな出た。王様シェルターの中が汚れてしまったので、ベッドで寝てたくりくりにいっちゃんを抱っこしててもらって、タオルを替えた。いっちゃんはずびーずびーと、ごろごろの出来損ないをやって気持ち良さそうに抱っこされてたが、くりくりが眠ってしまうとベッドから落ちる危険があるので、王様シェルターに戻した。

 偶然だろうけど、この前アロマテープをしたら、次の日の朝にケーした。食欲も落ちた。まさかなあとは思いつつ、縁起担ぎの意味も込めて、王様シェルター布団の内側に貼っておいたアロマテープを剥がした。高いのに、4枚も買っちゃったよ。まあいいや。誰か欲しい人がいたらあげられるし。いっちゃんの元気はお金の問題じゃない。

 私は仕事へ。夜中、日付けも変わった頃に帰宅。心配していたが、王様はメシ食って元気にしてた。パターンだなあ。朝、私が仕事に行くときには具合悪そうで、一日中心配しながら仕事して、帰ってきたら、あら、元気。うれしいんだけどさ。わざとか、王様?

 夜中、えらい勢いでご飯をむさぼり食ういっちゃんを確認。なんだこりゃ、欠食猫か?くらいの勢い。まるで普段、食べさせてないみたいじゃないか。まあいいや。なんでもよい、食べなさい食べなさい。

03月27日(木)  うんこちゃん 
 寝ている間のご飯、けっこう減っていた。夕べはちゃんと食べてくれた。それだけで今日一日、元気になる(私が)。
 昼間も素晴らしい食欲。

 背中の傷も、1箇所ひどいところがあるが、他は赤みも治まってきれいになっている。身体全体が元気になっている気がする。いっちゃんはすごい。

 ソファから降りてトイレを跨ぎ越して部屋を徘徊。いつもの散歩かと思っていたら、畳の部屋で立ち止まってしまい、しばらくしたらおしっこしちゃった。トイレを探していたらしい。ってあなた、ソファのまん前のトイレを通っていったくせに。まあいいや。ご愛嬌だ。かわいいし元気だし。

 前庭で寝ていて、寝返りを打とうとしたら、ぼすんと落ちた。いっちゃんも私もびっくり。驚いた顔もかわいいが、高さ12〜13cmだから怪我はしないだろうが、なるべく落ちてくれるな。そもそも、どうしてそんな落ちやすい、ぎりぎりのところで落ち着きたがる。奥に寝かせなおしても自分でぎりぎりに戻ってきてしまう。学習してくれ。

 今日は、私の指に栄養チューブを薄く塗ってそこにコバルジンをくっつけて、その上にさらに栄養チューブを盛り上げる作戦。いっちゃん、かすかに腑に落ちない顔をしつつも、だまされて食べてくれた。作戦成功。

 昨日から、王様シェルターの奥に顔を突っ込んで寝ている。入り口から尻尾だけがのびーっと出ている。なんの生き物が中にいるのか分からない。

 夜、お腹マッサージ30分でうんこちゃん。ころころ系の小〜中が7〜8個。吐かないうちに切り上げた。残りは明日ね。

03月28日(金)  通院 2.65kg 37℃ 左目失明 栄養チューブ4本目
 いい天気でぽかぽかと暖かいので、いっちゃんを抱っこしてベランダへ。いちもまんざらでもなさそうにじっと抱かれてお日様を浴びていた。抱っこしたままベランダに座り込んでしばしの穏やかな時間。

 新しい栄養チューブを開けた。4本目。前のは5日半で舐め尽した。いまや焼きかつおををしのぐ大好物。

 睡眠中のご飯はたくさん食べてあったけど、私が起きている間はほとんど食べない。外出してた2時間の間はけっこう食べてあった。おしっこもしてあった。いないほうが食べる。

 通院。体重が150g増えて2.65kgになっていた。この調子で戻していってまた3kg台になって欲しいものです。先生に「いっちゃん、あと50日足らずで満20歳になるんです。なんか全然大丈夫そうだなって感じなんですけど」と言ったら、先生は無言だった。分かってます。楽観できないことは。年寄りの腎不全猫にはいつ何があるか分からない。でもさ、言葉に出して言うと本当になるような気がするんだもん。

 左目の眼底出血した血液はだいぶ吸収されてきれいになってきたけど、虹彩が明るさで変化しないままになっている。もう光も感じなくなっているんだろうか。先生が器具越しに眼を覗き込んで「光の反応がないですね」と言った。やっぱり。ずっと暗いままはかわいそうだなあ。右は見えてはいないが、ちゃんと虹彩は広がったり細くなったりしている。せめて右目だけでもこのまま光を失いませんように。

 待合室で薬を待っていたら、猫さんを連れたおばさんがきた。いっちゃんを「ずいぶん大人しい猫ですねえ」と言って不思議そうに覗き込んでいた。王様はは私の膝の上で動きも鳴きもせずに、撫でられてうとうとしてたから。おばさんの猫はキャリーに入れられて、ずっと文句を言いっぱなしだった。「もう20歳だし、目が見えなくなってから大人しくなっちゃったんです」といったら「20歳の猫って初めて見たわ」と、いよいよ興味津々で一生懸命いっちゃんの顔を覗き込んでいた。
 新しい栄養チューブ4本目。

03月29日(土) うんこちゃん&ケー 
 今日も睡眠中のご飯はたくさん食べてあったけど、私が起きている間はあんまり食べない。焼きかつおもいい加減飽きてきたようなので、つみれとお刺身を仕入れてきた。

 近所のスーパーにはカツオのお刺身がなくて真鯛になった。真鯛は去年の夏にはけっこう食べたが、それ以降は買ってもほとんど食べなかった。ほかに良さそうなのがなかったので仕方なくという感じで買ったが、今日はぺろぺろといい調子で食べた。よかった。

 夜、裕子ちゃんが来た。裕子ちゃんがまだご飯を食べ終わってないうちに、いっちゃんのうんこちゃんとケーを披露してしまった。しかもご飯はカレーだった・・。だってさ、いっちゃんにお腹マッサージできる時間は薬とかご飯の関係でわりと狭い範囲しかないんだよ。裕子ちゃん、ごめん。

 うんこちゃんは最初だけトイレで、あとは寝うんこちゃん&綿棒でかき出し。ケーは未消化のご飯と大量のお水。いつもより派手に吐いた。いっちゃん、ごめん。裕子ちゃん、ごめん。

03月30日(日)  うんこちゃん 桜の写真 
 睡眠中のご飯はたくさん食べてあったが、私が起きている間はほとんど自分から食べない。最近のパターンになりつつある。昨日に引き続き真鯛のお刺身はよく食べてくれた。

 夕方まだ明るいうちに、玄関前の廊下でいっちゃんを抱っこして桜をバックに写真を撮った。5年連続で毎年撮っている。家で静脈点滴を始めた時に「今年はいっちゃんと桜の写真、撮れないかも」とちらっと思っていたので、本当にうれしい。あんまりうれしくて気があせって、まだ満開じゃないのに今日撮った。お花といっちゃん、かわいい。

 夜、お腹マッサージ30分でうんこちゃん。たくさんお腹に溜まってたわけではないが、でかいのが1個あったのでカチカチにならないうちに出しておきたかった。今日のいっちゃんは自分で出す気がほとんどないようで、力を入れてくれない。少しだけ開いた肛門に綿棒をいれてかき出した。しかしでかいのは出なくて、中くらいのが2個だけ。いくらお腹マッサージを続けても便意が全く来ないようなので、明日に持ち越し。ケーはなし。よかった。

 夜の皮下輸液中に、いきなり立ち上がってご飯を食べだした。針を刺しているときから顔をご飯のほうにぐるんと曲げてそっちを見ていたので、食べたかったようだ。針を背中に刺したままはぐはぐと平気で食べるいっちゃん。かわいいけど、私は心臓ばこばこ。

 栄養チューブのふたを開けたらそれだけでいっちゃんが匂いを嗅ぎ付けて「食わせろ、おわ〜ん」と鳴いた。そんなに好きならとチューブからじか舐めさせてみた。べろんべろんといくらでも舐めた。勢い余って、チューブの口をぱくんと噛んだ。私の指も同じように、ぱくんされる。いっちゃんは舐めても舐めても果てしなく湧いて出てきてうれしいみたいだったが、いくらなんでも舐めすぎだと思い適当なところでやめておいた。ああ、面白かった。

03月31日(月)  うんこちゃん&ケー
 月曜日になったので、かつおのお刺身を買ってきた。でもあんまり食べない。この前はよく食べたのに。真鯛のほうがよかったか?

 栄養チューブがなくなった。4日で1本舐めきったことになる。すげー。おかげでカロリーも栄養も取れていることだろう。いっちゃんはすごくてえらい。

 夜うんこちゃん。きのうもおとといも出しているのに、でかいのがごろごろお腹にある。おなかマッサージで始めから寝たままふんばった。トイレに行こうとしない。そのほうがかき出しやすいからいいけど。入り口でころころが渋滞を起こして詰まっていたのでちょっと難航したけど、無事ご本尊まで出せてすっきり。

 最近は吐かれるのが怖くてお腹に残ったままおしまいにしていたことが多かったけど、今日は最初のふんばりで吐いてしまったので、もう一緒だと思ってお腹マッサージを続行した。3回続けてケーっとしたが、最初の2回は空砲。最後の1回でどろどろになったご飯を少し吐いた。いつものことながら吐いている姿は苦しそうで見ているのが辛い。いつまでたっても慣れない。

 今日も桜の前でいっちゃんと写真を撮った。