ぎゃおす王国記・ラクシュミーの王様への道

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 2003年11月 

2003年11月01日(土) 犬用ハーネス 
新しく犬用ハーネスとリード、おもちゃを買ってきた。
今度のハーネスは縄抜けできないようだが、着けるとなぜか床に「ごろん」としてしまう。いっちゃんのように腰抜け状態でぐにゃぐにゃってほどでもないが・・・胴体に何か巻かれていると力が抜けるのかな。ゆるめにすれば立って歩く。それでもこのタイプは、抜けないので大丈夫そう。

らくはおしゃべり。しょっちゅう「みょ〜んみょ〜ん」と何やら鳴いているが、そのほとんどは「遊べ」の要求か、何かが気に入らなくてヒスを起こして「うみ゛ょ〜ん」とわめいているもの。
らくさん、2時間くらいでいいから日本語がしゃべれるようになったらいいのに。どうして一人で、渋谷の公園通りで鳴いてたの?その前は誰とどこで、どうしていたの?お父さんやお母さん、兄弟のことは覚えてる?いろいろ聞きたいことがある。
しかしらくがしゃべれたら、ひっきりなしにいろいろな要求をされそうなので、一通り質問が終わったらまた「みょ〜ん」でいいや。あとは、どこか体調が悪いときだけ教えてくれたらなあ。「お腹痛い」とか・・・。お留守番がいやで、仮病を使いそうだ。
それでもらくは、いっちゃんと比べたらお留守番がとても少ない。いろいろな面で、らくのほうが恵まれている。もう一回いっちゃんが戻ってきてくれたら、らくと一緒に今度こそ大事にするのになあ。

「猫 ベランダ 転落防止」で検索していたら、「プラスにゃん」にぶちあたった。あちこちに猫仕様の工夫がしてあって、楽しそうな設計だ。いいなあ。こんな家だったら、らくは大はしゃぎで全力疾走、大得意でキャットウォークの上から私を見下ろすだろう。いっちゃんは・・・登らないね、きっと。今の部屋でも変わらなさそう。小さい頃から、あんまり動かない王様だった。

うんこちゃん、4am、4pm 

写真:ベランダ側から網戸を登るらく。

2003年11月02日(日) 猫カレンダー 
朝起きるなり台所の片付け。らくが破壊活動をしていたのは知っていたが・・・棚のグラス立てごと倒されていて、グラスが床に落ちている。今まで登ったことない場所なのに。一個も割れていなかったので良かった。らくが怪我をしなくて良かった。さすがデュラレックス、丈夫だ。
さて、グラスを片付けてコーヒーを・・・あれ?半分しか水が落ちていない。タイマーかけといたのになんで?
うがっ!コンセントが外れてる。棚の後の電源から引っ張っていたコードが抜けて、冷蔵庫も止まっちゃってる。あわわ、急いで通電して、冷凍庫を調べた。まだみんな、かちんかちんに凍ってる。ああ、よかった。コーヒーが半分落ちてたということは、コードが抜けてから45分くらいかな。棚に飛び乗って暴れているときに、脚を引っ掛けてはずしたんだろう。油断もすきもない。
抜けちゃうくらいはまだいいけど、齧られたら危ない。
コード類はなるべく、ぶっとい物にしてある。細いものは、まとめて一本に束ねてある。角に沿わせたり、隠せるものは隠してある。そのおかげか、今まで電気コード類にじゃれることはなかったが油断大敵。他のお宅では、どうしているのかな。

夜中に帰宅。くりくりが「これが来た」と言って、細長い荷物を渡してくれた。
これは・・・これは、猫カレンダーだっ!
ばりぼりべりと乱暴に包装紙を破いて、1月から大慌ててで見ていった。あれ?いない、いっちゃんがいない・・・いたーっ!10月にいたっ!くりくりはカレンダーを1週間、間違えて見てて、「俺の誕生日にいちごさんだ〜っ!!」と大喜び。しかし・・・ほんとは10月9日にいっちゃん。くりくりの誕生日は10月2日。すぐに間違いに気が付いて残念がっていた。

それにしても!いっちゃんはかわいいなあ。いっぱい猫さんが並んでいる中でも、すぐにわかる可愛らしさ。
「100匹猫がいたら、いっちゃんは可愛いのベスト5には入るよね」と言ったら、くりくりが「このカレンダーの中で一番だ!」と言い切った。ということは、365匹の猫の中で一番!すごいぞ、さすがだ、王様だ〜っ!壁のあちこちに飾ってある、いっちゃんの写真に向かって、くりくりと2人で何回もバンザイした。・・・ばかである。しかし全国推定360家庭で、うちと同じ光景、会話がかわされたことだろう。みな、ばかである。平和でいいことだ。

私とくりくりが興奮して、いっちゃん王様と騒いでいる間、らくが「遊べ〜」と要求していたが無視。らくさん、次にカレンダーの上にどすんと寝転んだので、一言「邪魔」とどかしたきり無視・・・していたら、キレて大暴れ。「おれだってかわいい〜!おれだってかわいい〜!!」と、どすんばたんと駆け回る。あああ、悪かった悪かった。らくもかわいいよ。
いっちゃんは正統派美形、誰が見てもかわいい顔だけど、らくの変な顔もかわいいよ〜。うん、マニア向けのかわいさがある。
いっちゃんは徳のある顔で、ありがたい猫ってオーラを出してるけど、らくはびっくり顔で面白いよ。
いっぱい猫がいる中でも、いっちゃんはすぐにわかる光るものがあるけど、らくは紛れてしまってどこにいるのか・・・そうだ、らく、カレンダーのどこにいるんだ?埋もれてしまってて分からないけど、その普通さがいいんだよ〜。
言えば言うほど、慰めから離れていくからもうそれくらいで・・・と、くりくりに止められた。

じっくりゆっくり、最初からカレンダーを見ていく。知り合いの猫さんがいっぱい。猫の表情って豊かだな。みんな、かわいがられているね。みんな、幸せな猫生だ。
こういうものに応募したのは初めてだったけど、採用になればすごくうれしい。これがステージママへの第一歩か?目覚めるのが遅いなあ。いっちゃんなら勝負をかけられるけど、らくの顔でステージママになっても・・・いや、あの、らくもかわいいよ〜!

知り合いの出演猫さん達
1月 うーちゃん@かよさん
2月 mooちゃん@moomama キャサリンちゃん@キャサさん
4月 ラクシュミー@うち
6月 アプリちゃん@てれじあさん あいちゃん@ぽんぽこさん ななちゃん@みっちゃん
7月 ちょしちゃん@しっぽなさん お嬢@こだまさん かもめちゃん@かもさん
8月 シロちゃん@ともさん
9月 翔太ちゃん@かおりんさん ジルちゃん@ミケさん ゆうたろうちゃん@kaoriさん
10月 王様いっちゃん
11月 がりちゃん@くららさん ニャン子ちゃん@エリカさん わかばちゃん@ゆきにゃーさん
12月 チャトラン@まりきちさん

2003年11月03日(月) うんこちゃん、バッチリ 
らくさん、今日はくじら刺しを2切れぺろり。
馬もくじらも、賢くて可愛くて大好き。姿が頭に浮かんでしまうが・・・牛だって豚だって鶏だって、かわいいしなあ。

夜のうんこちゃん。硬さバッチリで素晴らしい逸品。うれしくてビニール袋の上から眺めて、触って何度も硬さを確かめてしまった。だいたいビニール袋に、だらしなくべちゃっとくっ付かないところが、すでに素晴らしい。ブラボーだ。

せっかくうんこが固まったのに、湯船のお湯をびっちゃびっちゃ飲むのはやめなさい。私のダシが出ててうまいのか?あとで、くりくりが入った時には飲むなよ。くりくりのだし汁は・・・なんかヤダ。

2003年11月04日(火) トンネルとリトマス試験紙 
トイレから出ようとドアを開けたら、すかさずらくが飛び込んできた。あ、まだ便器の蓋が・・・と思う間もなく、落っこちた。3段跳びで蓋の閉まった便器から窓に飛び移るのだが、最近は確かめもせずに飛び乗るようになっている。ほらね、らく。日常生活の中にも危険がいっぱい。常に閉まっていると思うな、便器の蓋。
下半身びしょ濡れになって、便器から飛び出て部屋に逃げていった。やだなあ。汚いよ、らくさん。捕まえてタオルでごしごししたら、それだけで乾いた。らくの毛は水をはじくようで、濡れても表面だけ拭けばすぐ乾いてしまう。いっちゃんは毛が水を吸って、なかなか乾かなかった。いろいろ違うもんだ。
落っこちたら、さすがのらくも学習・・・しない。次にトイレのドアを開けたときにも、飛び込んできて便器の蓋を踏み台にして、窓にひらり。
先日お風呂に入れたら「殺される〜」と絶叫して逃げたので、もう近づかないかと思ったら、相変わらず毎日風呂の蓋に乗っかりにくる。懲りない猫だ。
いっちゃんは、抱っこして風呂場のドアの前に立っただけで「やめて〜」と抵抗したけど、いろいろ違うもんです。

仕事帰りに、またハンズに寄ってしまった・・・。渋谷に来ると、こればっかり。デパートのペットショップは最上階にあるところが多くて、上まで登るのが面倒くさい。ハンズは路面の階にあるから、ついふらふらと中に吸い込まれてしまう。
一回吸い込まれてしまったら、手ぶらで帰れない。今日は「キャットトンネル」と「リトマス試験紙」を買って帰宅。

さっそくキャットトンネルを・・・あらら?猫夢中で遊ぶはずが、警戒態勢に入っている。やっと近づいたと思ったら、製品が入っていたビニール袋にじゃれている。違〜う、本体はこっちだよ。無理やり何回かくぐらせたら、ちょっとは自分から遊ぶようになったが、そんなに好きじゃないみたい。え〜、じゃどうすんの、これ?でかいし、遊ばないなら邪魔なだけ。返品しようかな・・・と思いつつらくを見たら、パッケージに添えられていた写真つきの紙を、夢中でがじがじ齧ってぼろぼろにしてる。・・・もう、返せない・・・。
フロアマットの下を匍匐前進して遊ぶから、これも好きだと思ったのだが。猫の嗜好も思考も分からない。

お次は尿のphチェック。トイレの砂をかしかしする音が聞こえてきたので駆けつけて、らくのお尻の下にリトマス試験紙を差し入れた。らくは床にお尻をべったりつけてするので、「この辺か?」と適当に突っ込んだが、うまい具合に濡れてくれて成功。
結果はph5〜6といったところで、問題なさそう。ああ、良かった〜。ずっと気になっていた。
らくはよくお水を飲む。しょっぱいご飯はあげてないのに、いっちゃんが腎不全になってからと同じくらい飲む。結石・結晶の予防にはいいと思うが・・・腎臓、大丈夫か?これだけ育っていれば大丈夫だよね。
などと考えつつ、自分のおしっこも計ってみた。思い切りアルカリ、ph8だった。これはいかんのか?結石になるのか?ちょっと検索。あれ、人間のはアルカリのがいいらしい。猫と違うのね。

うんこちゃん、留守番中に一回だけ。いい硬さ。今まで、いいのが二回続いたことはなかった。「お、これは逸品」と思っても、次には軟便に戻ってた。今回は連続でいいのがでた。少しは良くなってきているのかな。

写真:リトマス試験紙

2003年11月05日(水) 冬支度
夜中というか、朝方ケー。眠くて放っておこうかと思ったが、くりくりが「けーだ〜、けーだよ〜」と寝ながらうなされているので、しかたなく起きて掃除。さあ今度こそ寝よう!と思ったら、うんこちゃん。また起きて、トイレとらくのお尻を掃除。
朝聞いたら、くりくりはケーでうなされていたことを覚えていなかった。


らくさん、冬支度。うちに来たときは、いっちゃんより毛が短くて、そういう種類のコートの猫かと思っていたが、いつの間にかいっちゃんより長い毛になっている。
ベランダでブラッシング・・・させてくれない。動き回って、ぜんぜんできない。
身体全体が丸くなった。これは冬に備えているのか、それともまさか、肥満・・・ではないだろうね。

うんこちゃん。5am:3分の2いい硬さ、残りは軟便。 8pm:軟便(くりくり談)

毎日1回飲ませているペットイノキュラントが、いよいよ効いてきたのかと思ったら・・・
クッションに張り付いたカプセルを発見。昨夜のだね。飲んだふりかい?!こういう知恵だけはついてきた。

写真:らくの臀部。これっていったい・・・

2003年11月06日(木) 変わりなし 
留守番15時間。特に問題無し。ご飯をがっつり食べてあった。
留守番中のうんこちゃん、いい状態。
夜中のうんこちゃん、軟便。

2003年11月07日(金) おしっこしてくれ 身体測定第4回 
朝ごはんを量っている私の手元に、らくが突進してきた。次の瞬間には猫とお茶碗とかりかりの粒が宙を舞い、スローモーションで落ちていった・・・マトリックスかい!?
床にこぼれたかりかりを拾い食いしようとするらく。待て、それはやめとけと、急いで新しいのを茶碗に入れてやったが、匂いをかいだだけで食べないで、あっちへ行ってしまった。腹減ってんのか、減ってないのか?猫の脳みそは分からない。

昼間、馬刺し2切れをぺろりと一気食い。かりかりと水はいつもほど摂らない。
夕飯に生本まぐろのさしみ。いっちゃんが好きだった。冷凍ものだと食べなくても生だと食べたので、見つけると買っていた。最初ちょっといっちゃんにお供えして、それをらくにあげたらはぐはぐ食べた。よしよし、たんと食え・・・と思いつつ見つめていたら、ちょこっと残した。あ〜あ、分かってない猫だね。御利益あるのになあ。

なんだか今日は寝てばかりいる。お風呂の蓋に乗っかりにきたし、ちょっとは遊ぶけどジャンプにキレがない。太ったせいか・・・?特に夜になってからは寝てばかりで、かりかりは全然食べないしお水も飲まない。お刺身を食べたといっても、いつものらくの食欲からは程遠い。いつもは新しいかりかりに取り替えると走ってきて食べるのに、ベッドから降りてこない。心配になって、とうとうベッドまでご飯とお水を運んでしまった。寝そべったまま、悠々と食べるらくさん。最初は「あ〜、良かった」と安堵したが、だんだん「20年早いんだよ。起きて食え!」という気持ちになった。
しかしちょっと食べたら、後はまた寝てばかりで飲まず食わず。おまけに昼からおしっこをしていない。うああ、大丈夫か?

夕飯で残したお刺身を口元に持っていったら、口をくちゃくちゃさせて顔をそむけた。もう何時間も食べてないのに・・・。しかもこの一連の動き、めちゃくちゃ記憶にあるぞ!トラウマだぞ!うわ〜ん、らく、どうしちゃったの?いっちゃん、らくをお守りください〜!
半分泣きそうになりつつお刺身を片付けていたら、らくが起き上がってあくびをしながら、らくご膳へ。かりかり食ってお水飲んでる。あ〜、良かった。しかしおしっこはしていない。大丈夫か?

少しは元気になってきて、ゴミを出しに玄関の外に出た私の後を追おうとするので、ハーネスつけて深夜の散歩。初めて外廊下に出たらくさん、あちこちくんくんと点検。走ったり飛んだりはなし。けっこう大人しい。
部屋に戻ってからは元気爆発。でもおしっこはなし。
今までこんなに長い時間、おしっこなしだったことはない。トイレに入る気配もない。ただ今、日付が変わって8日の4am。16時間していない。元気だけど心配だ〜!ぎゃ〜!今夜寝ている間にしていなかったら病院だ。明日私は午前中から仕事なので、くりくりをたたき起こして連れて行ってもらうしかない。

朝トイレから掘り出したうんこちゃん、軟便。
11pm、なかなかいい硬さ。
しっこもしろって。

写真:ベッドでお食事のラクシュミー。王様の真似は20年早いんだよ。

2003年11月08日(土) ハーネスは楽しい 
寝ているときに、かしかしかしと砂をかく音が聞こえてきた。おしっこか?らくはお尻を床にべったりつけてするので、いっちゃんのようにシャーシャー音が聞こえない。うんこちゃんの臭いがただよってこないから、おしっこだ。やっと出たか、えがった〜。いっちゃんではこんな心配したことない。腎不全になるまでは毎日コンスタントに食べて、ちゃんとおしっこしてた。その代わり便秘と言う大敵があったけど。

朝起きてトイレ掃除。でっかいおしっこ玉ができていた。えがった〜。掃除して10分後にうんこちゃん。半分いい硬さ、半分軟便。
クッションに貼りついたカプセルを発見。またか。飲んだふりがうまくなっている。今までは大人しく飲んでいたのに、最近続けて2回も吐き出したということは、らくからの「ペットイノキュラントはもう必要ない」のサインかな。それともベッドの下あたりに、吐き出したカプセルが累々と積み重なってる場所があるのかも。

らくはくりくりとお留守番。私だけ仕事へ。帰りにまたもやハンズだけど、今日は新宿。キャットタワーをなかなか買ってやれないので、エレクターシェルフに上りやすいように、棚に敷くシートを買ってきた。エレクター棚の隙間に脚がはまったら危ないから、その予防。
帰宅してシートを敷いて、乗っているものを整理して、昇り降りして遊べるようにちょっと整えた。

そのあと疲れて寝てしまったら、らくも足元で寝ていた。いつも私の脚を枕代わりにして、寄りかかって寝ている。布団の中には入ってこない。つまんない。

夜中に起きて、お風呂。らくが湯船のふちに飛び乗ったときに足を滑らせて、落ちそうになったのではっしと身体をつかんだが、片手だけぶらんとお湯に浸かってしまった。身体が妙にねじれたまま、ちょっとの間だけ片手浴。その体勢のままジャンプして部屋に逃げていった。さすが猫と感心してたら、3分後にお風呂場に戻ってきた。懲りない猫だとあきれた。

ベランダの散歩。ハーネスを出すと、ベランダの前でお座りして待つようになった。ハーネスをつけるのも全然抵抗しない。最初は暴れるわじゃれつくわであんなに大変だったのに、随分違う。こういう楽しいことだけは学習するらしい。

写真:柱登頂に挑むらく

2003年11月09日(日) らくハウス 
取り寄せのクッションハウスが届いたので、「る〜あ」に自転車でお出かけ。今日はミケさんにも会えて、ジルちゃんルナちゃんを抱っこさせてもらった。幸せだ〜!
あああ、ふわふわふんわり、しなやかで軽いよ〜。らくとは全然違う抱っこ感触。ああ、これが女の子なのね。気持ちいいったら!動きもおっとりしてて、優しい感じ。山猫と森の猫ではこうも違うの?しかし同じ森の猫、ノルウェージャンフォレストキャットでも、ジルちゃんとルナちゃんはまた違う。毛の手触りも体格も、表情も違う。ジルちゃんは、すごく女の子っぽい。1歳とは思えないほど、あどけなくて子猫みたい。ルナちゃんは、女子高に通ったらさぞかしモテるだろう。きりりと美しくて、宝塚の男役のスターだね。ジル姫にルナ様だ。ゴージャスなのは共通だった。肉球の間からはみ出る毛に興奮しました。はみ毛バンザイ!

その上「る〜あ」で乾麺のうどんをいただいた。ハウスもあるしと、せっかくミケさんが持っててくれたのに、「ここに入れてっ!」と大急ぎで自分のヒップバッグに、うどんをしまい込む私。もらったものは、抱え込んで離さない。

帰りに大手生体販売ペットショップで、エバークリーンという猫砂も買った。ほんとは、うんこちゃんやおしっこの色を確認したいし血が混じっていたらすぐ分かるように白い紙砂だけを使いたいのだけど、らくは盛大にかしかしと砂をかくので、紙砂だと軽いからトイレの外まで飛び出してしまう。重みのある砂を混ぜたら、気持ち良くかしかしできるのかと鉱物系の砂を試すことにした。

さらに酒屋兼コンビニにも寄る。そこにはチーフ接客係の猫さんを頭に3にゃんいて、チーフだけ撫でさせてくれる。彼(彼女?)は慢性口内炎だけど、2ヶ月に一回病院に行って注射をすると元気になると聞いていた。最近店内で、どのこの姿も見ないので気になっていたが、今日は1にゃんいたのでお店の人に尋ねたら・・・チーフは今年の8月に「苦労のない世界」にお引越ししたそうだ。16歳だった。今は17歳と3歳半の猫さんがいるが、接客はしない。寂しくなった。でももう口内炎で痛いのもないね。のんびりしつつ、家族を見守っているのだろうな。

帰宅後、さっそくハウスを組み立てた途端に、らくが自ら中に入った。おお、大成功。しかしエバークリーンの箱を見つけて、すぐに出てきてマーキング。えっ、らくさんのマーキングを初めて見たよ。すりすりごっちんは、やらない猫かと思ってた。私やくりくりにはしたことないのに・・・らくの私達への「俺のもんだ度」は、トイレ砂以下ってことですか。脱力は否めません。
トイレにエバークリーンを入れたら、ひとしきり興奮したあと、おしっこ。トイレを掃除して砂を入れ替えても、必ずすぐにおしっこをする。なんだ、そうか。これからおしっこの間隔が開いたら、砂を入れ替えればいいのか。今頃気が付いた。

エバークリーンはコインランドリーの匂いがする。小さくかちかちに固まるのはいいが、おしっこやうんこちゃんの臭いが全然しない。これは喜ばれることなんだろうね。私は、おしっこやうんこの臭いを確認したいので、消臭効果やいい匂い効果がないほうがいいんだけどな。
砂粒が細かくて排泄物に隙間なくくっ付くので、おしっこ玉だかうんこちゃんの塊だか崩してみないと分からない。うんこちゃんの表面に血が付いていても、全然分からない。これも困るな〜、普通は喜ばれることなんだろうけど・・・。らくを保護してくれてた方から砂が散らからないようにフードつきのトイレを勧められたが、排泄のときの様子を観察したいので、これまた取り入れてない。カバーなしだから散らかるんだよね。でも、もし便秘とかおしっこが出にくいとかの様子があれば、たとえ透明のカバーでもないほうが分かりやすい気がしてしまう。気がするだけかな。いっちゃんのうんこちゃんを手伝っていた記憶がまだ新しいせいか、らくは軟便なのに、フードがあったらご本尊を引っ張ってやれないよ〜と思ってしまう。

らくがハウスではなくベッドで寝てしまったので、なんだよ〜と腕枕で添い寝したら、自分まで眠ってしまった。またもや深夜に目が覚めて、まだ寝ているらくをハウスに入れた。熟睡続行。気持ち良さそうにハウスに収まっている。
私がお風呂に入ったら起きて後を追ってきて、そのあと外廊下の散歩もして、しばらくしたらまた自分からハウスの中に収まった。気に入ってるらしい。いい買い物をした、うれしいなあ。教えてくれたmoomama、ありがとう。

いっちゃんにも最初の頃はおもちゃだなんだと買ったけど、怖がるだけでどれも遊ばないので、そのうち何も買わなくなった。どうせ使わないさと、猫ベッドも買わなかった。そうやって私が無関心でいるうちに、猫グッズも進歩した。もしかしたら、あれば使ってくれたのかな。最初から無駄と決め付けて、何も買ってやらなかった。いっちゃんが喜ぶなら、気持ち良く使ってくれるなら、猫ベッド100個買ってもいいぞ。だから戻ってきて。らくと遊んでやって下さい。・・・うそ。苦労のない世界で、のんびり待ってて。

うんこちゃん、6am〜2pmに一回。半分軟便。

2003年11月12日(水) 客嫌い 
裕子ちゃんが遊びに来た。2度目だから、らくも少しは愛想がいいかと思いきや、吹っ飛んで逃げていく。隣の部屋の物陰からじっと見ていて、少しでも近づくとパッと逃げる。私が近づいても逃げてしまい、触ることができない。これじゃ幻の山猫だ。
1時間くらいしたら、物陰から出てきてこちらを見ている。でも裕子ちゃんが、らくに視線を向けると逃げてしまう。お客さんを観察したいけど、見られるのはいやなのね。わがままだ・・・猫の専売特許だが、そこをなんとかもう少し、改善の余地はありませんかラクシュミーさん?
らくは、人に対して警戒心が強いように思う。私とくりくりのことは「危険はない」と認定して、腹出して爆睡するし態度もやたらデカいが、100%心を許している感じじゃない。どこかに少し「他人」の意識がある気がする・・・まだうちに来て3ヶ月足らず。これからだよね。そう願う。
しかし時間が経つにつれて、裕子ちゃんとらくの距離が少しずつ縮まってきた。気が付くと、裕子ちゃんのすぐ後ろにいたりする。目が合うと隣の部屋に行っちゃうのは同じだが、私が抱っこしても逃げなくなった。抱っこしたまま裕子ちゃんに近づいたら・・・きつい猫キックをかまして逃げた。仕舞いには冷蔵庫の上で寝ている。そんなにイヤなんか?!5時間近くずっとその調子。最後に、私が抱っこで押さえ込んだらくの頭を、裕子ちゃんが撫でて終了。接触はそれだけ。
宅急便のお兄さんが来ると、ハンコを押す私の隣でお座りしてるのに。基準がいまいち分からない。・・・もしや男好きか?

裕子ちゃんが帰った後、緊張の糸が切れたのか、くりくりの膝に抱かれたまま眠り込むらく。こんなこと初めて。私の膝の上でも眠ったことない。くりくりはうれしそうだったが、私は、ちょっとかわいそうになった。そこまで疲れるほど緊張してたのかい。

夜、外廊下の散歩。ここ2〜3日、頻繁に散歩を要求するようになった。答えてやらないと、ドアノブに手をかけて開けようとする。外廊下の散歩は失敗だったか。運動&脳への刺激と思ったのだが、脱走への情熱をかきたてたみたい。最初から、半端に外の世界を見せないほうが良かったのかもしれない。マンションの外廊下だけだけど、狭い部屋の中よりも面白いんだろうな。外を見せてやりたい気持ちと、飛び出して迷ったら結局はかわいそうなことになってしまう、外のが面白くて帰って来なくなるのはイヤだという、自分勝手な気持ちで迷う。
当分は、出すのはベランダだけにしよう。ごめんね。私の都合で振り回している。わがままなのは、らくだけじゃないね。

夜中にケー。
うんこちゃん、2回。半分軟便。

2003年11月13日(木) 肉球に傷 
いよいよデジカメがいかんことになった。最初からおかしくて5枚撮るとバッテリーがなくなるので、外出用に充電池を3枚揃え、家ではACアダプターに繋ぎっ放しで撮っていた。いっちゃんはそれで充分だったが(あまり動かないから)、らくはあちこち飛び回るので、いくら狭い部屋とはいえコードをずるずる引き摺ったままでは無理。撮ってはアダプターに繋ぎ、撮っては繋ぎでしのいでいたが、満タンに充電されているはずの電池でも一枚も撮れなくなった。シャッターを押して記録している間に電池がなくなって電源が落ちるので、撮った写真が飛んでしまう。
舐めてんのか、こら。大傑作を記録し損なったぞ。○ハのカレンダーに採用される画像だったかもしれないのに。

起動も記録も、撮影と再生の切り替えにも冗談みたいに時間がかかるし、ストレスだらけのデジカメだ。
これ、初期不良じゃないのか?そうだ、そうに決めた。購入当初からそう思ったのだが、販売店やメーカーに問い合わせるのが面倒くさくて放っておいた。京セラの一番最初の型だから、初期ロットには不具合が出る確率も高いしな。最初にちゃんとねじ込まなかった私も悪いが、ちゃんと作れ〜っ!今では中古で売ることもできない型だが、買ったときは同じスペックの他社の機種より1万以上高かったんだぞ〜!!
ぶちっとキレて、新しいデジカメを買おうと決心。今日買う、すぐ買う、たった今買う!ちょうど支払いの振込みがあったので、いつもはネットでするのだけど、ついでにデジカメ代の現金をおろそうとATMへ。

・・・あら?ははは、うそでしょ?デジカメ代どころか、夕飯のおかず代も残高がない。なんで〜っ?そのくらいは働いてるのに・・・ここであっと気が付いた。請求書を出してない〜。仲良しの会社にはハンコを預けて、勝手に請求書をおこしてもらってる。そうでもないところは、本当は毎月出すものだけど、私はどうしてもできなくて毎年3月と9月にまとめて出している。それだけでも充分に迷惑をかけているのだけど、今年は3月に出したきりだった。そういや「早く請求書を送ってください〜」と経理の人から悲痛な声で何回か電話がきてたな、しばらく前に。その度に「今週中に」とか「今月中に」なんて適当なこと言って、それきり忘れていた。
働いたって、請求書を出さなきゃお金は入らない。基本だよ基本、今日書く、すぐ書く、たった今書くと帰宅。
らくが「遊べ〜」と言うので、サッカーして、だるまさんが転んだしてキャットトンネルしてたら、夜になった。暗くなってから事務仕事をするのってイヤだなあ。明日にしよう・・・というわけで、いまだに先延ばしにして書いていない。
デジカメではなく、私が初期不良のようだ。

らくの右前足の肉球に傷を発見。あかぎれみたいに、ぱかっと割れたようになっている。まだかさぶたになっていないから、できたばかりだと思う。ベランダで遊んだときかな。
くりくりはイソジンをつけろと言う。いっちゃんの抗生物質の軟膏もあるが、肉球に塗っても舐めちゃうだろうな。
全然痛そうではないが・・・らくは痛みに鈍いんじゃないか?夢中で遊んでて柱や壁に頭をぶつけたり、ちゃぶ台に胸から突っ込んでも平気。ごんっと音がする程ぶつかって、こちらが「大丈夫か〜」と慌てても、らくさんは何事もなかったかのように遊び続ける。いっちゃんは手足をちょっとぶつけただけでも、「いてー」という顔をして、ぺろぺろ舐めていた。
らくや、あんたほんとに大丈夫?痛みは大事なものだぞ、なかったら危ないぞ。

とりあえず傷は乾いているし痛そうじゃないので(信用できないが)、何もしないで一晩おくことにした。強酸性水かコロイダルシルバーでも買っておけば良かったな。破壊活動家だから、病院に行くほどでもない小さな傷ができることもあるって気が付いてれば良かった。
いっちゃんが怪我をしたのは、20年間で一回だけ。引越しでパニックになりキャリーの中で暴れ、鼻の頭を擦りむいた。夜中に時間外診察で病院に駆け込んだら、何もしないで帰された。このくらい放っておいても大丈夫、薬を塗っても舐めちゃいますからと、ちょっと笑われた。

らくはいっちゃんと違うから、たまには小さい傷ができるかもしれない。ネットショップで、コロイダルシルバ−のご購入ボタンをぽちっと押した。夕飯代もないほど経済危機なんだけど・・・初期不良がやることです。

ネットで毎日、息を詰めて手をグーに握り締めながら日記を読んでいた猫さんが、いっちゃんのところへ行った。ぺんぺんさんちのミュウタちゃん。うんとうんと頑張って、偉かったね。今頃、苦労のない世界は宴会だね。

いっちゃんがあちらにいるのに、なんで私だけこっちにいるのかな。一緒にいたいよ。らくは大丈夫だね、くりくりがついている。いっちゃんのところへ行きたいな。・・・まだ行かないけど。自分だけ楽をして、違うところへ落ちるのはいやだもん。でももし会えるなら、今でもいいよ。

うんこちゃん、6am〜11amに一回。少し軟便。

写真上:肉球の傷
写真下:「遊ぼ〜」を無視すると、PCの上に寝たり座り込んだりする。ひどい・・・

2003年11月15日(土) キリプレとご隠居様と水菜 
DURIANさんちのキリ番を踏んで、プレゼントをいただいた。楽しい物がいっぱいつまった封筒が今日届いた。
開封している最中から顔を突っ込むラクシュミー。すぐに羽根を見つけて、大興奮。遊べ遊べとうるさくて、続きがなかなか見られない。
ひとしきり羽根を振ってやって、やっと他のを封筒から出していたら・・・またもや顔を突っ込むラクシュミー。全て点検しないと気がすまない。全部あんたのじゃないんだよ〜。
ソウルのお土産の巾着にお箸、ストラップに布製の猫さんに猫カレンダー。みんな色がきれいで、かわいい。ありがとうございます。

らくさん、今日は夕食に出した水菜を生でいっぱい食べた。この前は空心菜だった。やはり身体が生野菜を欲してるのか?

こたつ布団を買ってきた。うちではずっとこたつは使っていなかったけど(ちゃぶ台は30年位前のこたつ)、去年いっちゃんの目が見えなくなったので、ストーブは危ないからエアコンとこたつにした。今年は、さらに危ない山猫らくがいる。全然気にしないでストーブに突っ込むに違いない。いかんいかん、今年もこたつの出番です。
去年は節約で普通の掛け布団をかけて使っていたが、はじっこがちゃんと塞げないので熱効率が悪くて、余計節約にならない気もする。なので、今日ちゃんとしたこたつ布団を買ってきた。
さあ、らくさんや。日本の猫はこたつで丸くなるものと決まっているんだぞ!しかし山猫ラクシュミーはこたつの使い道が理解できないようで、布団の端をトンネルに見立ててもぐって走り抜けて遊ぶばかり。中に入ったと思ったら、私の足にしがみついてガブガブ攻撃。あのね〜、それじゃ危なくて人間が入れないでしょ。流血しないで安全に温まりたい。そんなささやかなお願いくらい聞いてくれ、山猫様。ま、面白いからいいけど。家庭内アドベンチャー。スリル満点の日常生活。まったく飽きないヤツだ。

そんな山猫ラクシュミーでも、ご隠居様に描いていただけることになった。ありがたいことです。アトリエにアップされたv1を見て・・・しばらく笑いが止まらなかった。
いっちゃんの絵を見たときは泣いたが、らくは・・・らくは・・・爆笑だ〜。面白いよ〜。こんなに破壊活動家の表情をだせるなんて、なんてすごいんだ。いっちゃんとは別の意味で、いつまでも絵を見つめていた。今にも暴れだしそう。次のイタズラの作戦を練っているね、この顔は。わははははっ。まったくもって、らくの性格を正確に表現している。すごいです。

夜、8ヶ月ぶりにビデオで映画を見た。映画は大好きで家でしょっちゅう観ていたけれど、いっちゃんの体調が悪くなってからは、画面に集中できないので観るのを止めてしまってた。映画はいきなり大きい音が出ることがあって、それがいっちゃんの神経に障ると思って怖かったし。
病気の心配がなくなってからも、いつもビデオを観ながらいっちゃんを撫でたりお腹マッサージしていたので、いつも隣にいるはずの王様がいないと観る気になれない。
でも今日は観た!らくが隣にいてくれるかと期待・・・するわけはない、最初から。案の定、観ている最中も羽根を振れとお遊びの要求をしっぱなし。無視すると暴れるのはお約束通り。おかげで忙しくて悲しい思いをする暇もなかったよ。ありがとね、らくさん。

キャットトンネルにつっかえ棒をして改良。前より遊ぶようになった。
うんこちゃんは一回、半分OK、半分軟便

写真:水菜をむさぼり食うらく

2003年11月16日(日) 猫展お出かけ顛末記
今日は銀座プランタンの猫展に出掛けるのだ、あわよくばネットのネコバカ隊ご一行様に乱入して突入して遊んでもらうのだっ!と朝7時過ぎに布団に入り、起きたら午後の1時を過ぎていた。計画では11時に起きて12時に家を出て、12時40分に優雅にランチを終えたご一行様と合流という(私の勝手な)筋書きは、この時点で夢想に終わった。なんで早く寝ないかな、なんで目覚ましを止めちゃうかな。
もう間もなくご一行様は、会場を後にする時間だろう。
普段ならここで凹んで引きこもるのだが、今日は違う。絶対に猫展に行く。ナーゴのたらちゃんフィギアに会いに行く。

ナーゴコレクションはバンダイが発売している猫フィギアで、前回の猫展でモデルを募集したらしい。猫の写真を応募すると抽選で3名だけフィギアを作ってもらえる。それに「ねこじゃらし」のみくさんが当選して、たらこちゃんフィギアができた。それが見たい、どうしても見たい嗅ぎたい触りたい。
ナーゴのコーナーは猫展会場の入り口近くにあり、すぐに分かった。一直線に突進し、じろじろと飾ってあるフィギア類を眺めたが、たらちゃんがいない。お店のお姉さんに「たらこちゃんはどこですかっ!」と詰め寄ったら、「昨日、(みくさんが)お持ち帰りになりました」と言われた。
力なく「ああ、そうでしたか・・・」と言うのが精一杯。肩を落としてよろよろとナーゴコーナーを去った。
そしてこれは後から知ったのだが、たらちゃんフィギアは昨日ではなく今日、みくさんが連れて帰ったそうだ。ということは、朝私がちゃんと起きてネコバカ隊ご一行様に合流できていれば、何の問題もなく会えたんだ。

おまけに、今回も猫の写真を持っていけばフィギアのモデルに応募できるのかと思い、いっちゃんの写真を大事に持っていったのに、それらしいことはやっていなかった。なんだ、今回はなしか。残念。
違うブースで猫1000連発(違うかも)のようなコーナーがあり、こちらは応募の受付をしていたが写真は「サービス版サイズ」のみだった。張り切ってポストカードにプリントして持っていったので、こちらもだめ。私の目論みは気持ちいいくらいに全てはずれる。

ところでどうしよう・・・目的は猫展到着3分後に玉砕してしまった。帰ろうか・・・いや、帰らない。Perce-neigeというアクセサリー屋さんで、みくさんちのさすけちゃん、くるみちゃん、ししゃもちゃんがモデルをしている。neigeさんとはネットでちょっとお話しさせてもらっているし、遊んでもらおう、そうしよう。
会場を何回ぐるぐる回ってもneigeさんが見つからず、案内図を見つけたので場所を確認。あれ?散々前を通ったところだ。なぜ気がつかない?よくあることだけど不思議。
さっそくneigeさんのお店のまん前に仁王立ちになり、名前を名乗って(とても恥ずかしい)お話ししてもらう。neigeさんが優しく相手をしてくれるので、すっかり遊んでいるつもりでしゃべっていたが、彼女は仕事中だった。お店にお客さんがいっぱいになったので、やっと気が付きおいとました・・・何も買わずに。あああ〜、すみません。実は欲しいアクセサリーは2つあったんだけど。一つは王冠をかぶっている猫がいて、いっちゃんみたいだった。もう一つは踊っている猫で、こちらはまるでラクシュミー。どちらもシルバーで可愛かった。しかし私は銀を始め、ほとんど全ての金属にアレルギー。大丈夫なのは医療用ステンレスだけというていたらく。買っても身につけられない。ち。

キャットプリンという猫の洋服屋さんで、「HAPPY CAT]のちょしちゃんがモデルをしている。お店の方に声をかけようかと思ったが、勇気が出なくて断念。
最後にらくに鳥のおもちゃを買って帰った。

昨日DURIANさんからいただいた羽根もあるし、らく、おもちゃがいっぱいだね。羽根、鳥、羽根、鳥と交互に飛びついて遊ぶ。
しかし、らくさんや。どうも構えている時間が妙に長くなったと思ったら、狙いを定めている振りして休んでいるんじゃないか、それ?ジャンプの回数も減ったし、キレがない。前はいくらでも飛んだが、最近は数回飛ぶと構える振りして休んでる。いいのか、それで?まだ(一応)子猫なのに・・・。

今日も水菜をばりばりと貪り食う。
うんこちゃん、2回。朝のは完璧な硬さ。夜のは3分の1軟便、3分の2いい硬さ。

2003年11月17日(月) 花と山猫 
7amに家を出て翌2am帰宅。くりくりは私より遅く出かけて早く帰ってきたので、らくの留守番は12時間ほど。
うんこちゃん、いい状態のが一回分(くりくり談)。ご飯はがっつり食べてあった。

前の晩うとうとしただけなので、ヘロヘロで帰宅。
おまけに今日は間違い電話をしてしまい、ちょっと落ち込んでもいた。くりくりに電話するつもりが、なぜかネットの猫友達のところにかかってしまう。しかも朝の8時に続けて2回も・・・。番号を押し間違えて、誰とも知れない人にかかってしまうことならあるだろう。しかし携帯電話のメモリーからは、あまりないのでは。自分でも信じられないが、相手はもっと間違いだと信じてくれないかもしれない。
私の機種は、最後にかけた人にリダイヤルと、最後にかかってきた人へかける操作がボタン一押し分の隣合わせ。最後にかけた人はくりくりで、最後にかかってきた人が猫友達・・・昨日私が猫展に遅刻したから・・・これが原因なのだが、他の人はあまり間違えないと想像する。携帯電話でしょっちゅう違うところにかけてしまうのは私くらいかもしれない。しかも朝に続けて2回は、いくらなんでもひどい。

疲れているし、とりあえず寝て体力と気力を立て直そう。掲示板に「明日レスします」とだけ書こうと思ったが、らくの絵のv2ができたと、ご隠居様が知らせてくれてた。
うう、眠いが見る・・・見たあああっ〜!!眠気が吹っ飛んだ。きれいな花に囲まれて、らくがびっくり顔でおっぴろがってる。

らくは山猫なのに、私の都合で狭い部屋に閉じ込められてエネルギーを持て余し、で破壊活動家になっている。自然のきれいな広い場所で遊ばせてやれたら、どんなに喜んで生き生きと走り回るだろうかと夢想するが、住宅事情がそれを許さない。
いっちゃんは少し外に出ていたこともあったけど、ほとんど興味がないようで、たいていすぐに帰ってきた。ここに越してきてからは、出たがる素振りもなかった。
らくは違う。窓やベランダの柵の隙間から、一生懸命外を眺めている。すまないと思うが、この付近には安全に遊べる場所もない。できるだけ危険は避けて、1分1秒でも長く生きてそばにいて欲しいと思うから、外には出さない。私の我がままで、らくがそういう猫生を望んでいるわけではない。

せめて絵の中ではとの思いから、ご隠居様に「自然を感じるバックにしてください」とお願いした。これも私の我がままで自己満足なのは分かっているが、花に囲まれているラクシュミーをじっと眺めていたら、涙が出てきた。v1を見たときは大爆笑だったのに。
この絵の中のらくが、本来の姿なんだろうな。土や草を踏んで匂いをかいで、花にじゃれつき、鳥や虫を追いかけて・・・。たぶんどれも、かなえてやれない。らくはずっと知らないままだろう。
それをご隠居様が実現してくれた。絵の中のらくは、生き生きと幸せそうだ。

ご隠居様の2度目の魔法。ありがとうございます。
どういう言葉でお礼を言えば気持ちが伝わるのだろうか。言葉はもともと不完全で、おまけに私は日本語が堪能ではないので、いよいよ伝えきれない。

いっちゃんは、王様の赤い椅子にエラそうにふんぞり返って座っている。優しくて臆病で暴君な王様が、ご隠居様の手で蘇り帰ってきた。まことに王様の風情と貫禄。ご隠居様の1度目の魔法は、いっちゃん。

2003年11月18日(火) 半身浴 
トイレットペーパーを付け替えていた私の手元にらくが飛び込んできて、一撃で新品のロールを便器の水の中に叩き落した。お見事な腕前ですが、なんでまた便器の蓋を閉めていないときに限ってこういうことするかな。閉めてないから、するのか。ぶよぶよのペーパーを水から拾い上げて捨てるのは、悲しいものがあったぞ。

浴槽のふちに飛び乗ったときに足を滑らせて、とっさに両手でふちにしがみついたが下半身がお湯に浸かった。前回は片手浴だったが、今日は半身浴だ。もしかして進歩してると言えるのか?
必死にぶらさがっているらくが面白いから助けないでちょっと眺めて、数秒経ってから抱き上げてタオルで拭いた。よほどびっくりしたのか、暴れないでされるがまま。床に降ろしても部屋に逃げないで、バスマットの上でぺろぺろ身体を舐めている。
いくらなんでも今夜はもう来ないだろうと思っていたら、3分後に戻ってきて浴槽のふちに飛び乗り蓋まで歩いて、そこで寝そべった。・・・懲りないにも程がある。不屈の精神と称えたくなってきた。

夜になって、明日の撮影がとんだと連絡があった。フリーの肉体日雇い労働者なので、仕事が飛べばきっちりその分収入は減る。もっと早くに分かっていたら、違う仕事を入れることもできたかもしれない。でもいいや。らくとごろごろできる時間が増えるのはうれしい。生活できる最低限だけ働いて、あとはらくと遊んでいたほうがいい。
忙しいのが楽しい時期もあったけど、それはもう通り過ぎた。仕事が忙しいと、自分が社会から必要とされている気がして得意だったのかもしれない。勘違い。私の代わりはいくらでもいる。
家族の代わりはいないから、今はらくのが大切。いっちゃんは私の勘違いのせいで、お留守番が多かった。それとも私も若かったから、そうやってやたらと働く時期は誰にでもあるから、いっちゃんはそこにぶつかってしまったのかな。ごめんね。でもそのとき働いて土台を作っておいたので、いっちゃんの体調が悪くなってから金銭面でふんばり、お世話の時間も取れた。
どうすれば、いっちゃんにとって一番よかったのか。

写真:この寝顔でも、らくは(一応)まだ子猫

2003年11月19日(水) 初めての神社 
らくが口をくちゃくちゃやっていたので開けさせて覗いたら、おもちゃから取れた黄色い羽根が喉の入り口あたりにあった。指でつまんで取ろうとしたが、らくがいやがってビチビチ暴れるので寝技に持ち込んでいるうちに、ごっくんしてしまった。まあ、羽根だしね。大丈夫でしょうとは思うが、これまでにも気がつかないだけで、いろいろ飲み込んでいそうだ。キラキラのド紫の紐が、うんこちゃんと一緒に出てきたこともあった。
目の届かないときはおもちゃを隠しているが、忘れて出かける時もある。しかし留守番中におもちゃで遊んだ形跡はない。おもちゃ箱は、いつもそのままになっている。不思議と暴れた形跡もない
一人だと、じっと寝て食べてばかりいるらしい。誰もいないとつまらなくて、破壊活動をする気もないのかな。やはり留守番はかわいそうだね。

夜、といってもまだ7時頃、隣の神社に散歩に行った。玄関を出ると楽しい場所に行けると覚えさせたくないので、ショールでぐるぐる巻きにして目隠しをしてから部屋を出た。
小さい神社なので、ろくに花も咲いていない。草むらは少しあるが何がいるか分からないので、境内の大きな老木のそば、土の上にそっとらくを降ろした。最初だけ腹ばいになって、警戒しながら匍匐前進。すぐに立ち上げって樹の周りをくんくん嗅ぎ回る。そこに人の声がしたら驚いて走り出したが、ハーネスで繋がれているので立ち上がった状態になり、それでも逃げようともがいている。しゃがんだ膝の上に抱いたら安心したらしく、じっと抱かれている。私がいれば少しは安心なのかな。まだ3ヶ月ちょっとしか一緒にいないのに、私のことは信用しているのか。うれしいじゃないか。

人が通り過ぎてからまた地面に降ろして、5分くらい遊んですぐに帰ってきた。来たときと同じようにショールで顔ごと巻いて、抱っこして帰宅。
しかしいくら目隠ししても玄関を開ける音などで、「あのドアから出て行ったら楽しいとこに行けた」と勘付くと思っていたが・・・
部屋の中に入ってからショールを取って床に降ろしたら、まるで狐につままれたような顔をしてきょろきょろしている。腑に落ちない表情のまま、その辺をくんくんと点検している。・・・もしやらくさん、まったく気がついていない?顔に何かをかけられて、取れたら知らない場所だった。また何かをかけられて、次に取れたら自分の縄張り、いつもの部屋だった。なんだこれ?と不思議がってるようにしか見えない。らくは、頭がいいのか悪いのか。判断に苦しむが、どちらでもいいや、元気なら。

うんこちゃん、一回。素晴らしい逸品。

写真は昼間、ベランダで

2003年11月20日(木) 「花と山猫」完成 生タラ 
トイレ掃除の途中、スポンジを取りに台所へ行った。らくはあっちの部屋で窓から外を眺めているので、ドアも便器の蓋も開けっぱなしで台所にいたら、30秒後にトイレからかすかな物音が・・・
急いで戻ると、らくが便器の水を飲んでいた〜!あああ、とうとうこんなことが・・・いつかはやるんじゃないかと恐れていたことが・・・。
「だめ〜っ!」という私の声に驚いて、時速40kgで飛んで逃げた。いつもは「だめ」って言っても全然平気なのに。今日もそんなに大きな声は出していないが、私が真剣なのを山猫の勘で嗅ぎ取ったのか。それとも実は「悪いことしてる」という自覚があるので、慌てて逃げたのか。
らくは、床に立って便器に手をかけても、顔が水に届くほどは大きくない。
身体ごと便器に乗っかって後ろ足はふちに置き、前足を便器の内側の壁、水がないところについて、斜めになりながら中の水をびっちゃびっちゃ飲んでいた。
ああ、いやだいやだ。お腹壊すんじゃないか。トイレ後のお尻を舐めたり、どこでも歩き回った肉球を舐めるのだから、そのくらいは大丈夫なのかもしれないが、気分的にとってもいやだ。便器の水を飲む猫はいやだ〜。

夕飯に生タラ一切れを無水鍋で煮て、らくと私で半分こ。らくは生タラは初めてなのに、冷蔵庫からパックを出しただけで早く早くと大騒ぎ、煮てお皿に入れて冷ます時間も待ちきれず、がうがうと食いついた・・・わりには少し残したので、私用の半分にポン酢をかけた。もしらくが「おかわり」と言ったら、もうちょっとあげるつもりで取っておいたけど、もういらないみたいだし。
私が夕食を始めたら、らくは一回ご馳走様をしたくせにまた食べだして、さっき残したタラをきれいに舐めあげてお皿をぴかぴかにし、私のぶんを寄越せと言う。だめだよ、ポン酢をかけちゃったもん。あんた、おかわりの催促が遅いんだよ。また今度ね・・・と言いながら思ったが、これでは「らくと生タラ半分こ」という美しいものではなく、「らくが残した生タラを私が片付けさせていただく」ではないか?いっちゃんの時からそうだし、まあいいか。

ご隠居様が「花と山猫」、らくの絵が完成したと掲示板で知らせてくださった。ご隠居様の展示室で花の中のらくを見ているうちに、だんだん考えが変わってきた。
王様いっちゃんの絵は、退色・変色が怖くてコピーを飾ってある。原画は真っ暗なところに仕舞いこみ、しょっちゅう出して眺めては「いっちゃん、かっこいい〜」と見惚れている。
しかし、明るいきれいな場所で花に囲まれているラクシュミーの絵に、暗い場所は似合わない。いつもみんながいる部屋ですぐに目に入るところに置いたほうが、絵の中のらくは幸せな気がする。
原画を壁に飾れば、日の当たるところじゃなくても長い時間の後には、少しは変色してしまうかもしれない。それはそれでラクシュミーと私が共に過ごした時間の証となり、愛しくなるだろう。

いっちゃんも同じ。朝が来て夜になる、時間の流れが分かるところに飾ろう。いっちゃんはこちらの世界での最後の半年は目が見えなくて、昼も夜も分からなかった。絵の王様まで真っ暗なところでは、かわいそうだ。王様らしく、明るい場所で堂々と私たちを見下ろしてもらおう。変色も王様の威厳のうちだ。
どちらにしてもこの世の中に、一切が変わらないものはない。
らくが毎日、大人になっていく。いっちゃんがあちらに逝って、もうすぐ半年になる。
生々流転。時間が流れている。

おしっこのph 6。 うんこちゃん一回、完璧な状態。
体重4.5kg

2003年11月21日(金) 水のお作法 
また私の帰宅は深夜。くりくりは夕方5時には帰ってきたそうで、らくのお留守番が長時間にならなくてよかった。

いっちゃんは教えたわけでもないのに王様ご膳の器からしか水を飲まなかったが、らくはどこのでも飲む。便器の水とお風呂場の床を舐めるのは絶対に止めて欲しいが、私が気をつければ済むことでもある。しかしシンクの中の水滴は、防ぎきれない。一時はいちいち中を拭いたりネットの板を被せたりしたが、台所の水道はしょっちゅう使うので面倒くさくてやってられない。食器の洗いカゴの下から落ちる水滴も舐める。しかしどうしても、ややこしい水を飲みたいという訳でもないらしく、抱いてらくご膳の前で降ろしてやれば、ちゃんと器の水を飲む。じゃあ最初からそこで飲め。
だいたいが調理台は乗っちゃいけない場所なのだけど、いくら叱っても乗るものはしようがない。せめて変な水を飲まないように、調理台の上に飲んでもいい水の器を置いてみた。
らくさん、調理台に飛び乗って水の器を発見。当然のように盛大に、そこからお水を飲んでいる。
何回も飛び乗っては飲む。らくご膳でご飯を食べて、かりかりのすぐ隣にお水の器があるのに、わざわざ調理台に飛び乗ってそっちの器からお水を飲んでいる。中身は同じなのに、なんでやねん。
くりくりが、なんとなく気持ちは分かると言う。くりくりも、ご飯を食べたら違う場所でゆっくりお茶を飲みたいそうだ。
・・・・・
いつもちゃぶ台でご飯を食べて、食後はそのまま寝転がってお茶をすすってるじゃない。
らくやくりくりに、そんな様式美があったなんて驚きだ。

うんこちゃん、完璧なのが2回(くりくり談)。

2003年11月22日(土) 額縁屋さん
ご隠居様が送ってくださった、らくの絵が届いた。
完成するまでの過程をご隠居様のアトリエで、PCのモニターからずっと見ていたのに、原画はまるで初めて見る絵のようだった。「こんなふうに遊ばせてやりたい」とアトリエを見てちょっと泣いたこともあったけど、原画を見たらただうれしかった。命がいっぱいで、悲しくない。これは楽しい絵だ。
原画には温度がある。らくの体温や、明るい光や、陽で温められた草。まるで穏やかな風が吹いているようで、その微風の暖かさも感じられる。
きれいな花に囲まれて、いっこも不満や悩みはないようだ。びっくり顔の目線の先には、楽しいことがあるんだろうね。鳥かトンボか・・・対象を限定しないように、あえて何も描かなかったと原画に同封された手紙で、ご隠居様が知らせてくださった。ありがとうございます。私は好きに想像できる。らくは、何を見ているんだろう。もしかしたら、可愛い女の子猫かな・・・と、じっと眺めていたら、いきなり猫ジャラシがリアルに浮かんでしまった。
このシチュエーションで猫じゃらし・・・。自分の想像力が悲しい。

さっそく額の品定めに行く。以前に描いていただいた王様いっちゃんのも一緒に買おう。
まずはリサーチのつもりだったので手ぶらで行ったが、話しを聞いているうちにすぐに額に合わせてみたくなり、一回家に帰って原画を持ってすぐに額縁屋さんに戻った。7時前には閉まると聞いて急いで行ったが、ちょうどお店の電気が消えたところだった。がっかりして未練たらしく立っていたら、すぐに店主が出てきてもう一回電気をつけて中に入れてくれた。

絵を出すなり店主が「おお、これは可愛いですね」と言う。机に並べ、明かりの元で絵の下から覗くようにしたり、顔をくっ付けるようにして見たり、しばらく眺めてから「目がすごいですね。これは猫独特の目です。良い絵です。」と言われて有頂天になった。ぐふふ、ご隠居様が描いてモデルはいっちゃん。良いのは当たり前。あ、らく・・・。らくも可愛いよ〜。
褒められたのはご隠居様といっちゃん、らくなのだが、とてもうれしい。うれしくて笑いが止まらない。
らくの絵は、私が「このこはまだ若いから、あまり大げさじゃない額がいいです」と言ったので、お店では「ヤング」と呼ばれることになった。
会話例:「ヤングには可愛いのにしましょうか」「はい。でも甘くない感じのほうが好きなんです」

いっちゃんの絵は、私は何も言わなかったのに、「王様はこれだけの猫なので、偉そうなのがいいですね。少し金が入っているのはどうですか」と店主がいきなり言った。びっくりして、おかしくて、うれしかった。いっちゃんは自然に王様と呼ばれ、偉い猫と認識されていた。さすがだなあ。

らくの若いエネルギーやいっちゃんの威厳が、知らない人にも絵からしっかり伝わっている。絵には命が、魂が宿っている。

マットを合わせるために、お店に絵を預けてきた。今夜一晩だけだけど寂しいなあ。一枚ずつ薄紙に包んで丁寧に引き出しに仕舞ってくれたけど、心の中で「くれぐれも大事に扱ってくださいよ」と思ってしまった。そうしてくれるのは分かっているのだけど・・・。

うんこちゃん、朝のは完璧。夜のは軟便。
夕方私がいない間、ご飯を食べてトイレの流れ出る水をガブガブ飲んでケー(くりくり談)。

2003年11月23日(日) 王様いっちゃん&山猫ラクシュミー、正装する 
いっちゃんとらくの額を受け取りに行った。
お店で正装したらくを出しながら、店主が「ヤングパワーはかわいいですね」と言った。昨日は「ヤング」と呼ばれていたが、今日は「パワー」もついている。
ほんとだ。とてもかわいいラクシュミーが、グリーンの額の中でびっくりしている。
店主が「王様はこちら」といっちゃんを出してくれた。うああ、王様、偉そうです〜。金に渋めの茶の額が、王様の赤い椅子やオレンジ系の毛並の色に合っている。王様ったら、いつ見ても男前。
梱包しながらの会話。
「非常にいい絵ですね。お達者な方です。なんていう作家さんですか?」
と聞かれたので、ご隠居様のことを説明した。ネットで猫の肖像画館というサイトを主催していらっしゃる。ご好意で描いていただいた、と。
店主はちょっと腑に落ちなかったようで「でも、プロの作家さんですよね。なのに好意で・・・?」と更に聞いてきた。私もだんだん確信が持てなくなってきて、たぶん、いわゆるプロ、絵を売って生計を立ててる方ではないと思うのですが・・・と曖昧に返事をした。
店主はとても驚いたようで、「そうなんですか。この目がすごいから・・・。命が入っていますよ。目に命が入っています。」と何度も言う。私は満面の笑みで何度も頷いて、お礼を言ってお店を出たが、うれしくてしかたがない。

帰宅して、壁に絵を飾る。いっちゃんの絵を居間の正面に写真と並べてかけたが、ごちゃごちゃした感じ。写真をはずして絵だけにしたら、そのほうがずっといい。
らくはベッドの横の壁に飾った。
最初は、いっちゃんとらくを並べて飾ろうと思っていたが、それはやめた。母の実家は古い家で、壁に先祖代々の肖像画がかけてある。なんだかそれを思い出し、いっちゃんはうちの守り神だけれど、らくはこれから20年だって30年だって生身の身体で私と一緒に生きていく。まだいっちゃんと並べるのは早いと思い、畳の部屋にした。

かわいいラクシュミーは、ベッドの横でびっくり顔。
いっちゃんは、たった今pcデスクから顔をあげれば目に入るところに飾ってある。
いっちゃんを眺めながら、ご隠居様のことをずっと考えていた。
ご隠居様の絵はすごい。そしてご隠居様ご本人のお人柄は、信じられないくらいだ・・・・・・どういう方なのだろう。なぜこういう方がいるのだろう。なぜ、せめて材料代だけでもお取りにならないのか。私にとっては菩薩様だが、猫神様かもしれない。何かお返しできることはないのだろうか。

ご隠居様のHP:猫の肖像画館はこちら

2003年11月24日(月) こだまさんとミケさん 
ネットの猫友達のこだまさんとミケさんが、らくに会いに来てくれた。
ちゃんと埃を取って部屋の掃除をしておこう・・・間に合わなかった。洗濯も済ませておこう・・・間に合わなかった。こだまさんに何かお酒を買っておこう・・・忘れた。いつも私が飲んでいる、気に入りのミネラルウォーターが切れている。ミケさんと自分用に買ってこよう・・・忘れた。
とどめは、くりくり。今日は仕事が夕方からだと昨日の夜に判明。てことは、おしゃべり大会に参加ですか。まあいいか。くりくりは小さい男の子みたいなもんで、気を使う雰囲気の相手ではない(私がそう思うだけかな)。
いるならいるで、スパゲティでも茹でてもらいましょう。パスタをアルデンテに茹でるのはくりくりのほうが上手だし、ソースは昨日の夜からぐつぐつ煮込んでいるから抜かりはない・・・ああっ!肝心の麺を買うのを忘れてた〜。1時くらいに来てねと言ってあるのに、気が付いたのが12時半。自転車で近所の輸入食料品店へ。昨今は地味な商店街にもそんな店があり、ディチコが買える。考えてみればスゴいことかも。
ついでにデザートにさっぱりとヨーグルト系の何かを買おうと洋菓子屋さんに入って、思い切りごてごてのケーキをホールで買って出てきた。私は甘いものが好きだけど、くりくりは食べないので、普段はコンビニでしかケーキを買えない。洋菓子屋さんでケーキ1ピースだけって買いづらいから、今日はチャンスだと思ったら舞い上がってしまい、ホールでいっちゃいました。

最初にミケさんが来て、すぐにこだまさんも到着。さて、肝心のらくは・・・すっ飛んで逃げたきり、全然近寄ってこない。抱いて連れてこようとしても、みんながいる部屋に入ろうとすると必死の猫キックをかまして逃げる。幻のイエヤマネコと化してしまった。またかよ。なんだってそんなに内弁慶なんだ。あんたが主役なんだよ〜。
らくにはもう少し時間をやることにして、ご隠居様に描いていただいた、いっちゃんとらくの絵を見てもらう。
こだまさんがお嬢の写真を持って来てくれたので、こだまさんがいる間、いっちゃんのお骨の前に、いっちゃんの写真と並べて飾った。
外にいるお嬢の写真だった。日の光のなかで、やはりきりりと美しいお嬢だった。

くりくりがスパゲティを茹で始めてから思い出した。ポテトサラダも作ろうと思っていたけど、今からじゃもう遅い。
掃除の間に合わなかった部屋でこたつに入りながら、学生向けの食堂でだすような大盛りスパゲティ(だけ)を食べながら、みんなでおしゃべり。カジュアルな、肩の凝らないおもてなし・・・つうか、あまりにも普段のまんま。まあ、いいか。
私はとても楽しかったが、こだまさんとミケさんは苦しかったかも。大盛りのパスタもケーキも、残さずに食べてくれた。

らくは約5時間の間、全然近寄ってこないままだった。柱の陰からこっそりこちらを覗いているくせに、抱いて連れてこようとすると抵抗して逃げる。最後の最後に私がぎゅうぎゅう押さえ込んで抱っこして、こだまさんとミケさんが頭を撫で撫でしてくれた。らくは、亀のように頭を自分の身体にくっつけて、私の腕の奥にもぐり込もうとする。らくよ、少しくらい愛想はないのか。

写真:こだまさんのお土産のお花 ミケさんからはビール酵母をいただいた。らくと、くりくりと私と、みんなで食べよう。

2003年11月25日(火) メシ食わせろ 
朝6時、起きる時間の1時間前に台所からがさごそと怪しい音が聞こえてきた。らく・・・何やってんだ?もうちょっと寝かせてくれ・・・。そのうち、ばりっぶちっと食い破る音がしたので、あきらめて起きて様子を見に行った。
仕舞っておいた未開封のカリカリを引きずり出し、袋を食い破って散らかしてある。あああ〜、らくさん。これは1.5kg入りのだよ。開けたばかりのカリカリが2種類もあるのに、今これを食い破っちゃって、1ヶ月じゃ全部食べきれないでしょう?
らくご膳のお皿は空っぽだった。そういえばさっき、寝ている私の顔の横で「みょ〜んみょ〜ん」と鳴いていたけど、メシの催促だったのか。今朝の教訓、「お猫様が鳴いたら眠くても起きること」。しかし食いすぎもいかんし、困ったもんだ。
いっちゃんも数回くらい同じことをやった。らくは3ヵ月半で2回目だ。ストックのカリカリも、らくが開けられない密封容器にいれたほうがいいね。

私の帰宅は深夜だったが、くりくりは夕方帰宅。おかげでらくの留守番は8時間ほどですんだ。
くりくりは帰宅して、ケーを発見したそうだ。

2003年11月26日(水) 出迎え 
8am〜11pm、らくはお留守番。
マンションの外廊下を歩いてうちの玄関まであと1mというときに、部屋の中から「どっすん」という大げさな音がした。玄関のドアを開けたら、すぐそこに寝ぼけ眼のらくがいた。眠っていたのに、足音を聞きつけて出迎えに来たらしい。寂しかったのか、留守番に飽きたのか。ちょっと、いやかなり、かわいい。
眠いし疲れているが、ネコジャラシせねばなるまい。らくの作戦にまんまと嵌っているのかも 。

2003年11月27日(木) 迷子札 
らくの留守番。12:30pm〜8pm。

掃除の都合で、らくハウスを畳の部屋に移動した。掃除が終わって、元の場所に戻そうと手をかけたが、重くて持ち上がらない。らくが中に入っていた。最近は全然使わなかったのに、場所が変わると入るらしい。猫の気分は分からない。

仕事帰りに、毎度お馴染み東急ハンズ渋谷店。だってよく行く仕事先の帰り道にあるんだもん。
今日はカプセルの迷子札を買った。しっかりしたアルミ製で、中に住所などを書いた紙が入れられる。らくは首輪が嫌いで必死の形相で取ろうとするので、迷子札もつけられない。
なのでこれは、私がつける。いくらなんでも私のボケは、まだ迷子札が必要なほどではない(と思う)。中に住所を書いた紙の代わりに、いっちゃんのお骨を入れる。
帰宅後、いっちゃんの骨壷から小さい骨を摘み出して、コットンで包んでカプセルに入れた。たぶん尻尾の骨だと思う。それをお財布のチェーンに付けた。いっちゃんとはいつも一緒だけど、有形のものを持ち歩けるのはなんだか安心する。見て触れるものが無いと寂しくなるのは、心が弱いからなのかな。

らくが来てから、初めていっちゃんの骨壷を開けた。りっぱな骨格がそのまま残ってて、可愛くて愛しい。らくも随分頭が大きくなったと思っていたが、いっちゃんの頭蓋骨と比べるとまだ小さい。
いっちゃんの頭を、生前と同じように何度も撫でた。もう皮も毛もないが、20年以上の習慣。あんまり可愛くて、食べてしまおうかと考える。砕いて少しずつ飲み込んじゃえばいい。体内にいっちゃんを取り込むのは、喜びになりそうだ。いっちゃんがまだこちらで腎不全と戦っている頃も、よく思った。抱っこしたいっちゃんを、そのまま私の胸の中に入れてしまいたい。いっちゃんの肉体が疲れてしまったのなら、心臓も消化器官も臓器全て私と共有できればいい。胸から、いっちゃんの頭が生えていて、いつも一緒にいられたらなあ。
そうしたいが、できなかった。第一、いっちゃんは私の胸からなんて生えていたくないだろう。お骨も、食べたいけど食べない。まだその時期じゃない。

だいぶ寒くなってきたので、ベランダのランとガジュマルを室内に入れた。案の定、らくがいじめる。葉っぱを齧ってキバで穴を開ける。それくらいは覚悟してたが、根っこを掘り返さないでくれよ。頼むよ〜。

2003年11月28日(金) 空風呂にぼっとん
らくさん、今日も長時間の留守番。朝から夜中まで一人で何をしていたのやら。

お風呂のお湯を抜いたところに、らくが走りこんで来て浴槽に飛び乗り、足を滑らせて中に落ちた。お湯は入っていなかったので濡れなかったが、その代わりに痛かったようだ。めずらしく懲りたらしく、その後の私の入浴中には来なかった。それはそれで、つまんない。

ずっといい硬さのうんこちゃんが続いていたのに、今日は少し軟便ぎみ(くりくり談)。
しばらく食べさせていなかったワイソングを再開したからか?

2003年11月29日(土) らくそっくり 
らくや、自分で食い破って開封したカリカリなのに、どうして全然食べないの?1.5kg入りよ、どうすんの、これ。フードストッカーに入りきらないから冷蔵庫がキャットフードでぱんぱんで、ヒト用の食料が入らないじゃないか。それも1ヶ月経ったら燃えるゴミ。まったく猫らしいといえば猫らしいが、ため息が出ちゃう。だってもったいないんだもん。

またもや仕事の帰りに、らくのベッドマットを買ってしまった。らくハウスに敷くのにピッタリの大きさ&形状に思えて「これだ!」と叫んでご購入。ぐるりが土手のようになっていて、どっちを向いても枕があって寝やすそう。いい買い物をしたとほくほくで帰宅して、さっそくハウスに敷いてらくを中に放り込んだら・・・ものすごい勢いで飛び出してきた。もう一回、ほれ、入るのじゃ。また飛び出した。いいから、ほれ、中でくつろぐのじゃ〜・・・全力で走り出てきた・・・。なぜなんだ。猫の趣味・思考・気分は分からん。

動物奇想天外で猫をやるというので観た。内容よりも、羽根にじゃれる猫の問題に出演(?)していた子で大騒ぎ。
らくとそっくり。いっちゃんはごく普通の茶トラ白で、同じような子がいっぱいいるけど、らくの模様はちょっとめずらしい。足がくっきりと濃い茶トラ柄で、わき腹に斑点。背中中央の上部には玉ねぎ模様が入っている(うちでは「オニオン星人」と呼んでいる)。
テレビの猫も、まったく同じ色柄だった。背中にオニオン星人を背負っているのまで同じ。顔の配色だけ少し違う。らくの口元のひげのような茶色い部分が、その子にはなくて白かった。顔の輪郭ははっきり確認できなかったが、似ているような気がした。
純血種なら、ほとんど同じ色柄が出る確率も高いだろう。でもらくは雑種だし、しかもめずらしい柄だと思っていたのに、まったく同じがいた。まだニコタマが付いているのがバッチリ映っていたので、月齢(大きさ)も同じくらいのようだ。まさかまさか、兄弟・・・?日本中にこんなにたくさん猫がいる中でそんな偶然はありえないと思うが、似すぎている。

らくは渋谷公園通りで、路頭に迷って泣き喚いているところを保護された。猫ボランティアさんは捨て猫だと言っていたが、もしかして脱走した迷い猫か?そういったポスターとか掲示は見たことないが、見落としている確立はとても高い。まさかまさか、どこかで誰かが、夜も眠れないほどらくを心配して捜していたら・・・どうしよう。元気にしてますと伝えたいが、手放すことは絶対できない。

うんこちゃん、いい硬さ。

2003年11月30日(日) 寝子とカプセル 
10時間眠って、3時間起きてたらまた眠くなって寝た。夜中に起きて、少し元気になったので雑用を片付けて、また寝た。山猫らくも、ヒトの私も同じ生活の今日一日。

いっちゃんの尻尾の骨を入れたカプセルをお財布につけて持ち歩いているが、もっと肌にぴったりと、常にくっついていたい。カプセルに布のリボンをつけて、首から下げることにした。身につける方法として一番先に思いつくことのような気がするが、私は金属アレルギーで肩凝りなのでネックレスの発想がなかった。
布のリボンはいいとして、首から何かを下げるのは本当はとても苦手。どんなに軽くても疲れる。でも慣れるよね、きっと。なんたって、いっちゃんだもん。
しかし首から下げるなら、銀のカプセルにすればよかったな。いっちゃんの毛色に合わせて金にしたけど・・・まあいいか、偉そうだし。

 

 2003年11月 

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