慢性腎不全の症状と、慢性腎不全が原因と考えられる二次的な症状・合併症など。
以下のものは王様の場合であり、他の猫さんにもあてはまるものではありません。
高血圧
慢性腎不全→高血圧→眼底出血→血圧を下げるために心臓の薬を服用→肝臓が悪くなる→心臓の薬を中止→血圧が上がる→眼底出血
・・・とエンドレスに繰り返すうちに失明
痙攣発作も高血圧から起こしたようです。
腎不全からくる高血圧が原因で、眼底出血・失明、肝臓も悪くなり、痙攣発作まで起こしました。
老齢のせいで軽い白内障があり、2002年10月には目が見えにくくなっていましたが、完全に失明したのは眼底出血を繰り返し、完全に網膜はく離を起こしたためのようです。
高血圧は怖い。
なぜ腎不全で血圧が上がるのかは「猫・腎不全・血圧」などで検索すると、きちんと医学的に説明してあるサイトがいくつもヒットしますので、そちらを見ていただいたほうが正確です。
不親切でごめんね。
猫は日本語をしゃべらないからよく分かりませんが、高血圧が原因で、頭痛・めまい・不眠・動機・吐き気・食欲不振も起こるようです。
★ 血圧測定について
かかりつけの獣医さんのお話です。
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半日預かって100回くらい血圧を測り、平均値を出します。
しかし病院にいるというだけで血圧は上がってしまうので、正確な数値を出すことは難しい。
様様な症状・状態から、いっちゃんが高血圧なのは間違いないので正確な数値が出ても治療法が変わるわけではなく、こだわって測ってもいっちゃんの負担になるだけであまり意味はない。
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・・・というわけで、ちゃんと測ったことはありません。
貧血
腎臓から分泌される造血刺激ホルモン(エリスロポエチン)が少なくなり、そのため骨髄で生成される赤血球も少なくなって貧血になるそうです。
ケー
老廃物の排泄が充分にできなくなり血液中に溜まると(尿毒症)、吐き気が起こりやすく食欲不振も起こします。
電解質の調整ができなくなる
電解質には、ナトリウム(Na)、カリウム、カルシウム、クロール、マグネシウム(Mg)、リン(P)、などがありますが、これらのバランスが取れなくなり過不足が生じ、生命維持に重大な影響を与えます。
便秘
いっちゃんはもとから便秘の王様なので変化は感じられませんが、腎不全治療薬・活性炭で便秘になる猫さんも多いようです。
血尿&膀胱炎
いっちゃんは便秘で踏ん張りすぎて膀胱にも力が入り、膀胱内の毛細血管が切れて(年のせいで血管がもろくなっている)血尿。
血管が切れたところが炎症を起こし膀胱炎と、数珠繋ぎに問題化してしまいました。
その他の合併症・症状
他にもいろいろな合併症・症状が出ますが、個体差があるようです。
いっちゃんはありませんでしたが、口内炎を起こす猫さんも多いようです。
腎不全以外の疑われる疾患・症状
★甲状腺機能亢進症
かかりつけの先生の「あるでしょう」という推測です。
いっちゃんの場合は、甲状腺機能亢進症があったとしても軽いもので、治療の優先順位としては腎不全が先。
甲状腺の治療はする必要がない・・・ということで、検査もしませんでした。
甲状腺の検査は簡単にできますが、もし異常が見つかっても、治療はいっちゃんには難しいようです。
◎薬・・・体力がなく内臓全体の機能が落ちている状態では副作用が怖い。
◎X線治療・・・設備がある遠くの大きい病院まで行かなくてはならない。
◎外科手術・・・問題外。麻酔はかけられない。
総合的に考えると、「検査してもしかたがない、放っておきましょう。」ということです。
★甲状腺機能亢進症について、ちょっとだけ
甲状腺ホルモン(新陳代謝を活発にするホルモン)が異常にどばどば出てしまう病気です。
新陳代謝が活発になりすぎる→細胞の酸素と栄養の消費量が増大→酸素を運ぶため、大量の血液を全身に送ろうとする→肺と心臓ががんがん働く=負担がかかる→燃え尽きる。
「燃え尽き病」と呼ぶ獣医さんもいます。
老猫さん(10歳以上)には、めずらしくない病気だそうです。
症状としては、元気で食欲旺盛なのに痩せていく、神経過敏で落ち着きがない、ちょっと運動しただけで、はあはあと苦しそうに呼吸する・・など、他にもたくさんあります。
心臓肥大・呼吸困難を引き起こすこともあるので、心配だったら老猫さんは検査(血液検査で分かります)してもいいのかな。
しかし『元気で活発だから』『食欲があるから』など症状としては漠然としていて、やたら活発でよく食べると思えば、寝てばかりであまり食べなくなったり。
猫の行動・様子は健康でもころころ変わることがあるので、発見されにくい病気でもあります。
★心臓に雑音
腎不全が発覚して、初期の頃からあったそうです。
原因ははっきりわかりませんが、老齢からくる可能性が高いそうです。
(他にも心臓に雑音が出る病気はいろいろあります)
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