アイコン 皮下輸液の手順・液を入れる

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シリンジ使用@されるがままの猫さんの場合

モデル:いっちゃん@ぎゃおす王国

皮下輸液の写真1 つままれて三角になってる皮膚の空洞に向かって、まっすぐ針を入れます。

角度が適正でなかった場合、針先が内部で余計なところに刺さってしまったり(上記の、失敗しちゃった例の図です)、
皮を突き抜けて外に出てしまったりします。

皮を厚くつまみすぎると、内部で針先が余計なところに刺さりやすくなるようです。
反対に薄すぎると、皮膚を突き抜けやすい。

針がなかなか入っていかないときは、針先がどこか余計なところに刺さっていることが多いようです。
正しい角度で刺せていれば、すっと入っていきます。

馴れてくると針を刺した時点で、もし失敗していたら分かるようになります。

皮下輸液の写真2 針が刺せたら、シリンジのピストンをそっと引いてみます。

抵抗がありピストンが動かなければ成功です。

もしここでピストンが簡単に引けてしまい、シリンジの中に空気が入ってきたら、針先が皮膚を突き抜けて外に出ています。
どきっとしますが、大丈夫。
一回抜いて、刺し直せばいいのです。

針先がどこか皮膚の内部に刺さっていると、血がシリンジ内に逆流してくることがあります。
怖いです。冷や汗が出ます。
深呼吸して気持ちを落ち着けてから、刺し直しましょう。

写真では、王様(猫)が動かないように、私の膝ではさんでいます。

皮下輸液の写真3 ピストンを軽く引いても何事も起こらず、正しく針が刺さっていることを確認したら、今度はゆっくりとピストンを押して液を入れます。
液を入れ始めると針が押し戻されて抜けてくることがあるので、最初だけ翼状針の翼の部分を、そっと押さえながらやると良いようです。
液が入り始めたら手を離しても、もう抜けてくることはあまりありません。

まれにピストンが堅くて押せないことがありますが、これは針先が皮下でどこかに刺さっているようです。
気を取り直してやり直しましょう。

皮下輸液の写真4 いっちゃんの身体を軽く手で押さえながら液を入れています。
いっちゃんも触られていると安心するようで、大人しくしててくれます。

液が皮の内部に入っているのも触って確かめます。

皮下輸液の写真5 終わったら針跡を消毒して、抗生物質の軟膏をつけます。
いっちゃんは腎不全が進行していて、免疫力が落ちているので、念のため。
通常であれば、軟膏は必要ないと思います。

消毒も必要ないと考える獣医さんも少なくないので、猫さんの体調に応じて獣医さんと相談されてくださいね。

軟膏は毛に付くと、べたべたして固まってしまいます。
指で地肌だけに塗るのは難しいので、赤ちゃん用の細い綿棒の先に少しだけ薬をつけて、ちょんと針跡に塗っておきます。

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輸液パックから直接@大人しめの猫さんの場合

モデル:ししどさん@薀蓄・雲泥ブログ

麦芽さんの『薀蓄・雲泥ブログ』からパクりました。
オリジナルページはこちら です。

ししどさん皮下輸液1

輸液パック、使わないときは黒ビニル袋を被せて日陰に吊るしてあります。
先生に聞いたところ常温保存で、大丈夫ってことなので。

ししどさん皮下輸液2

輸液パックを湯せんして温くする。

ししどさん皮下輸液3

ほっぺにつけて、ほんのり温い程度で湯せん終了。

特製室内物干し(笑)に、S字フックをかけて輸液パックを吊るしている。
上のフックは向きが自在に変えられるので便利。

うちは輸液パックに、輸液ラインを繋いで、直接輸液する。

ししどさん皮下輸液4 19Gの針、カット綿、サージカルテープを用意する。

うちは、皮下輸液にアルコール消毒はしてない。

ししどさん皮下輸液5 輸液ラインに針を付ける。
ししどさん皮下輸液6 ししどさん、ほとんど保定はいらない状態。

その日によって箱座りだったり、横になったり。
今日は、ちょと横向き。

ししどさん皮下輸液7 皮膚をつまんで、位置決め。

つまんだ三角の真ん中に 針を入れるため、毛をかき分けて針が刺せる位に皮膚を出す。

ししどさん皮下輸液8 いよいよ、針を刺す。

先生に「びくびくしないで勢いを付けて」と言われブスっと刺していたが、わたしがブスっとやるとかえって引っ掛かる事が多いので、慎重にミシミシっと刺していって、針が隙間に入っているか、ほんのちょと、針を動かして確認する。

針を刺した後は、回りの皮膚をちょと持ち上げる。
(隙間を開ける感じ)これは、ししどさんが逃げなくなってから、出来るようになった。

画像はクリックで拡大します。

ししどさん皮下輸液9 輸液中。
保定は無し。

首の後ろを撫でつつ、輸液が落ちるのを待つ。

最近は一回刺しで、2分弱で100ml入るのと、ししどさんが逃げないので、針は手で持つだけ。

画像はクリックで拡大します。

ししどさん皮下輸液10 前はサージカルテープで止めていた。

輸液に時間がかかるようなら、針を翼状針に替えてテ−プ止めにしようと思っている。

ししどさん皮下輸液11 止血のため、カット綿で押さえる。
ししどさん皮下輸液12 ししどさん、輸液が終わると、そそくさとストーブの上に。

輸液溜まりを、ゆるゆると、さすってマッサージ。

自然落下ではなく、輸液パックを絞って入れる場合には、どのくらいの量が入ったのかパックの数字が読みにくいことがあると思います。
次ページの、『加圧帯について』の、手秤が参考になるかもしれません。

針のテープ留めに付いて

輸液中に猫さんが動いてしまう場合、針が抜けないようにテープで留めることがありますが、その場合の注意点です。

情報提供者さま:TARUさん

うちでも輸液の時、刺した針をテープで固定しますが、猫が暴れて首を持ち上げたりすると、首の変なところに針が刺さってしまいそうで怖いのでどうしたらよいかと、獣医さんに相談してみました。
すると「テープでは止めないほうがいいですよ。
止めなければ、体を動かす時にいっしょに皮膚の下を動きますから、変な所には刺さりません。
普通の状態なら一度刺したら抜けないし、暴れた時に抜けるのは返って安全なんですよ。」

とのこと。

一度針を刺したら、後は針は固定せずに前に飛び出さないように抑えることに注意すれば良いということです。
ということで、今日は元気がなくなってきているので、膝の上に縦に乗せて、針を刺し、そのまま両肩を抑えて飛び出さないようにしたら、なんとうまくいきました!
最もばさらがばりばり元気なら、何をしても大暴れして逃げるだろうから、この方法は使えないでしょう。
でも、点滴できない程暴れるくらい元気になって欲しいよ、ばさら。

それから我が家では色々試した結果、ヤツが首を上下に動かすので、その動きで針が下にずり落ちてこないようにするため、羽の部分ではなく、針の下から10センチくらいのチューブの部分を軽く止めるだけにする形でなんとか落ち着いています。
これなら、変な動きをされたときはちゃんと針が抜けてくれるので安全です。

※ 管理人より

猫さんの動きによっては、テープは針ではなくてチューブに留めたほうが安全 なようです。

皮下輸液の量について

輸液の量を自分だけで判断しない。
その日の猫さんの脱水の状態や、毛艶、食欲、ご機嫌などを総合的に見て、飼い主さんが多少の量の調整をするくらいなら危険は少ないと思います。
しかし獣医さんから指示された量から大きくはずれた輸液はしないこと。

何らかの理由があって、大幅に増やしたい、あるいは減らしたい場合には、必ず獣医さんに相談してからにしてください。
例えば分量が多すぎると心臓の負担になりますし、少なすぎると効果が望めません。
自己判断は危険です。

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