猫さんに処方される、いくつかの下剤、便秘薬について。
お薬の詳細情報は、すべてテリーさんからいただきました。
テリーさんは人間のお薬についての専門家なので、効果や作用など、猫さんには完全に当てはまらない場合もあることを念頭においてお読みください。
また、お薬の効果、合う・合わないは、人間と同じで猫さんそれぞれです。
そちらも同様にご了承の上、お読みください。
お写真は、体験談をお寄せいただいた方からの提供です。
チネラック、ブルゼニド |
チネラック とブルゼニドは同じものです。 薬草のセンナの中の、有効成分であるセンノシドです。 大変良く効く便秘薬ですが、排便時に痛みを伴うこと、習慣性があることなどから、気をつけて使ったほうが良いかと思います。 |
くーちゃん@みこさんの場合 病院からもらってる下剤、チネラックというのが、ひどい下痢と嘔吐がまる1日だらだらと続き、くーちゃんがとても苦しそうなんです。 それに伴い、嘔吐も24時間続く感じで、下剤を投与してからの24時間は水も飲めないご飯も食べれない、本猫さんもグッタリ・・・という感じです。 ブルゼニド(錠剤)はおしりに合わなかったようで、飲むと嘔吐が・・。 痙攣性便秘や重い硬結便にはダメということですので、使用は慎重にしたほうがいいかもです。 |
モニラック |
成分はラクツロース(人工的に合成された糖類の仲間)です。
人の消化管には、ラクツロースを単糖類に分解する酵素がないので、経口投与されたラクツロースは消化吸収されることなく大腸まで到達します。 人においては二日ほどたって効きだします。猫さんにおいても少し様子を見たほうが良いと思います。 ちなみに、同じ作用ですが、作用が急速にあらわれるものは、私たちが腸の検査の前に無理やり飲まされる大量の水薬。あれです。 |
おしりちゃん@ねこまたさんの場合
シロップです。 甘ったるくてどろりとした、ガムシロップみたいなお薬です。 ごはんにかけて与えます。 糖なので、糖尿病がある猫さんは使えないようです。 |
ラキソベロン |
おしりちゃん@ねこまたさんの場合
これは人間の便秘薬としても一般的なようです。 ネコの場合2,3滴で効くと言われましたが、おしりは10滴以上たらしても だからこれを飲ませるなら、ビフィズスオリゴとか、ビオフェルミンとかヨーグルト(腸まで菌が届くやつ)とかをあげたほうがいいらしい。 この薬は使ってると効かなくなるってことはないようです。 |
マルツエキス |
でんぷんに麦芽を作用させ、麦芽糖にします。 麦芽糖は、でんぷんが分解されて最後にブドウ糖になって体に吸収される、その前の段階の糖の一つですね。 刺激といっても、麦芽糖はゆっくり穏やかに発酵しますので、刺激は緩やかです。 栄養として吸収もされるので、栄養を与えながら下剤としても働く優れものなのです。 ちなみに、マルツエキスは、町の薬局でも購入できますが、医療用医薬品でもありますので、病院で出されるお薬としても使われます。 ※ 管理人より 穏やかでとてもよい便秘薬ですが、今のところ、獣医さんからマルツエキス処方されたという猫さんのお話を聞いていません。 くーちゃん@みこさんの場合 意を決して使ってみた「マルツエキス」の報告です。 くーちゃんにはまず3日間、朝と夜、ご飯に混ぜて投与しました。 初日は夜ご飯の時から開始。 続けて、2日目の夜ご飯時も投与。 3日目の朝ごはん後に、すぐ5センチくらいのが出て、夜ご飯後にもすぐに数センチ出ました。 ですけど、4日目も5日目も・・・以下、昨日(10日目)までずっと続けて、毎食後にうんち君が出ています。 そんな感じで、3日だけ投与してみましたが、これまでは1週間も10日間も出なかったうんち君が毎日、しかも毎食後にちょこっとずつ出てきてます。凄く調子が良いです。 ただ、巨大結腸症というだけあって、かなりデカくてカチコチのうんち君なので(幅がデカイ分、長さは短いです)、それを産む際には「ギャーーーー」と物凄い悲鳴を上げますが、ひどい下痢よりはずっといいかな、って思ってます。 糖の影響か?こころなしか、元気が出てきたような気もしています。 |
ビオスリー 発売元・東亜新薬株式会社 製造元・東亜薬品工業株式会社 |
このお薬は乳酸菌の仲間です。 おもに下痢症に用いますが、便秘にもいいです。 注意)牛乳の成分が含まれますので、牛乳アレルギーのある人は飲めません。 服用時の注意)胃に食べ物のない空腹時に飲むと、効果が落ちます。 |
ウチのまりあは「ヨーグル2」というサプリで週3回(カチカチ+マッサージ必要)で落ち着いていましたが、 病院で相談したら、先生がやっと調べてくれた様で、「ビオスリー」というお薬が頂けました。 しかし病院のお薬が高い為、メーカーに相談したところ、市販のビオスリーHで、代用できる事となりました。 病院で処方されたビオスリー錠がコレです。(画像はクリックで拡大します) まりあ体重3.3kgで、朝晩1錠づつでした。 ビオスリーHに代替すると、1錠=1g入りの1/5だそうです。 ☆東亜薬品さんの回答もペッタン☆ 人体用ですが、動物用にお使い頂いて、もちろん問題ありません。 特に用法上の留意点はありません。 |
黄色ワセリン |
ワセリンには大きく分けて白色と黄色がありますが、猫さんの便秘に処方されるのは黄色ワセリンが多いようです。 ニンゲンには、皮膚の保護剤として使われます。 白色ワセリンと黄色ワセリンの違いは脱色の度合いだけで、『本質的に相違はない。』となっています。 なら、白色ワセリンでもいいのでは? |
あやめちゃん@かりんさんの場合
7年位巨大結腸症の便秘と付き合ってきたのですけど、とうとう去年の6月に自力で便を出すことができなくなって、獣医さんで麻酔をして摘便してもらいました。 量も回数も効き目もわからなかったので、一日4回位飲ませてました。 それからは、順調にと言っても1~4日空くこともありますが、苦しまないで便が出ています。 一ヶ月くらいで薬の量とペースが分かってきて、うちの子の場合は小指の第一関節の半分くらいを一日2回だいたい同じ時間に与えるようにしています。 ペースト状で、無味無臭なので飲ませやすいですが、冬場は硬くなり、吐き出しやすく、飲み込みにくいようなので、人肌に温めて柔らかくして、与えています。 うちの猫達はドライ派のせいか、妹のほうも出が悪くなりつつあって、よく踏ん張りゲーをするようになってきたので、こちらには一日一回飲ませてみたのですが飲ませると快便になります。 黄色ワセリンには賛否あるようですし、副作用も気になるし、使用する時は獣医さんによく相談してくださいね。 |
最後に、情報をいただいたテリーさんからの言葉を
人においても、寝たきりの患者さんや、先天的に障害のある患者さんなどの頑固な便秘にもっとも有効なのはマッサージです。
摘便も有効です。
皆さんの猫さんが快適な排便が行えますよう、お祈りしています。
处理搅拌天泵