フードの選び方

どんなフードを選ぶべきか？
・・・さっぱり分かりません。

って、これじゃあんまりなのですが。
気にしはじめると果てしなくいろいろなことが気になってきて、どんどん分からなくなっていきます。

例えば、合成保存料。
発がん性が認められるものが、多くの製品に使われています。
それならミックストコフェノールなどの、いわゆる「自然保存料」を使ったものをと思い、それらを選ぶ。
しかしそういった製品も、どこかのショップだか団体だかのHPを見ると、分析検査をしたら合成保存料が検出されたと書いてある。
それをメーカーに問い合わ せると、「うちでは一切使用していません。しかし原材料の段階で添加されていたら、どうしようもない。いちいち全部調べられない。」と言われたとか。
そんな 話をちょくちょく目にします。

肉副産物も気になります。
内臓は栄養豊富でいいのですが、鶏の羽やくちばし、糞尿などの、栄養源とは考えにくいものまで一緒くたに入っていても、日本語の表記では「肉副産物」「鶏副産物」になるそうです。

使われている内臓の質も分かりません。
人間の食用として使えない、ゴミ同然のものが入っていても、特にドライのペットフードのように加工されているものは、見た目からは判断できません。
「栄養となる肉副産物」か「肉副産物という名の産業廃棄物」なのかの判断が難しい。
ひとつの目安として「鶏副産物（肺・肝臓・心臓・腎臓）」などと明記し てあれば、まだ信用できる気がします。
しかし農薬だらけの餌を食べ、ホルモン剤をたっぷり投与された鶏でないとは言えません。

製品によっては「農薬を使わずに育てた野菜」とか「すべて人が食べられる食材だけを使用」と袋に書いてあったりします。
それらの記載事項をよく読むことで信用できるかどうか判断するしかありませんが、重箱の隅をつつくように、その気になればいくらでも疑えます。
ペットフードを信用しきれずに、（あるいは猫さんの体質に合わなくて）完全手作り食だけを与えている方達もいらっしゃいます。

幸運にも「これはいい」と思えるフードが見つかり、猫さんもよく食べる。
しかしそれが、身体に合うとは限りません。
すぐに飽きてしまうことだってあります。
猫さんの嗜好・体質はそれぞれなので、「良いフード」も猫さんによって変わってきます。

こうなると底なしの泥沼であっぷあっぷしているようなもので、結局「きりがない。そんなにしょっぱくなくて、ある程度原料も悪くなさそうで、ネコが食べるならいいや。」となってしまいます。

王様いっちゃんは、主食がモンプチにかつおぶし、おやつに一般食の猫缶、お刺身、味付け海苔、なまりにカニカマ、たまに干物を焼いたのや塩ジャケを食べた いだけ食べるという、決して猫の身体に良くはなさそうな食生活で、19歳まで病気知らず、ジャンプも決め、風邪ひとつ引いたことがありません。
歯も全 部揃っていました。

19歳になって間もなく腎不全が発覚しましたが、私がフードについてもっと勉強して気をつけていたら、30歳までも長生きしてくれたかもしれません。
あるいは無知のあまり、な〜んにも気にしない、いっちゃん、これ好き？食べなさい食べなさい、かわいいねえのバカ飼い主ぶりが摩訶不思議にもプラスに作用して、20歳のご長寿を達成してくれたのかもしれません。

あるいはまた、厳選フードを与えても、いい加減なものでも、どちらでも同じだった・・・ということだってあるかも。
いっちゃんは19歳で腎不全、20歳でお引越しという体質だったのかもしれません。
答えは永遠に謎のままです。

結局何がいいのか、どこまで気をつければいいのか。
これが正解、というものは、ないのかもしれません。
猫さんの数だけ答えはあるような気がします。